平成30年第3回定例会行政報告

ページ番号1002503  更新日 2020年8月30日

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平成30年第3回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。

7月に西日本を中心に襲った集中豪雨は、広い範囲で河川の氾濫や洪水、土砂災害などによる甚大な被害をもたらし、200人を超える方がお亡くなりになるなど、深い爪痕を残しました。被災者の皆様には改めてお見舞い申し上げるとともに、亡くなられた方々に心より哀悼の意を表します。
この災害の発生を受け、市では、7月10日から12日にかけて、清瀬駅及び秋津駅周辺で、市職員ボランティア延べ85人による義援金の募金活動を行いました。その結果、市民の皆さんの暖かいご厚意により、3日間で66万9千778円もの募金が集まりました。また、理事者部課長会からも10万円を被災地支援のために送金いたしました。
さらに、被災地の一日も早い復旧・復興に向け、東京都市長会を通じて職員の派遣要請がありましたので、7月25日から8月2日まで、避難所運営業務を担うため、岡山県倉敷市に、職員1人を派遣いたしました。
今後も被災地の状況に応じて、要請があった場合には、積極的に協力してまいりたいと考えております。
また、市では、6月に発生した大阪北部地震によるブロック塀倒壊で、幼い命が失われたことを受け、公共施設のブロック塀の緊急点検を行い、保育園や小中学校など危険性が高いと判断した17か所について、予備費を活用し改修工事を行いました。
そのほか、市内民有地のブロック塀についても、費用の関係でなかなか撤去や改修が進まない状況が見受けられることから、市がそのための費用の一部を補助し、その動きを迅速に進めるため、生け垣助成の補助金と合わせ250万円の補正予算を、本定例会に提案しておりますのでよろしくお願い申し上げます。
それでは初めに、本定例会に提案しております平成29年度一般会計決算の概要についてご報告申し上げます。
歳入総額は309億3,906万6千円、歳出総額は297億9,144万5千円で、歳入歳出の差し引き額は11億4,762万1千円となっております。また、翌年度へ繰り越すべき財源3,808万8千円を差し引いた実質収支は11億953万3千円となっております。
歳入では、財産収入や繰越金などが減少したものの、市税や地方交付税の増加に加え、小学校2校の校舎大規模改造事業に伴う国庫支出金の増加などにより、前年度よりも総額で10億5,583万円の増額となりました。一方、歳出では、積立金や人件費が減少したものの、普通建設事業費や扶助費が増加したことなどにより、前年度よりも総額で9億5,292万円の増額となっております。
このようななか、まず、歳入の内訳でございますが、財産収入が前年度よりも1億7,675万円の減額となりましたが、市税において、個人市民税や法人市民税の増加により、全体では前年度よりも1億1,190万円の増額で、徴収率も前年度の97.6%から97.9%と0.3ポイントの改善となっております。
歳出では、積立金が繰越金の減少などに伴い1億1,470万円の減額となったものの、普通建設事業費が小学校2校の校舎大規模改造事業等により8億4,020万円と大きく増額しております。
また、経常収支比率につきましては、経常経費充当一般財源は前年度よりも2億707万円の増額となりましたが、一方の経常一般財源が市税や地方交付税などの増額に伴い前年度よりも4億5,802万円の増額となり、経常経費充当一般財源の増加を上回ったため、前年度の92.5%から91.1%と1.4ポイントの改善となっております。
しかし、経常収支比率につきましては、税連動交付金や普通交付税などの依存財源の増額により改善したところであり、市財政を取り巻く状況は依然として厳しいため、今後も健全な財政運営に努めていかなければならないと考えております。

6月以降の主な報告

それでは、6月以降の主な事業について申し上げます。
1つ目は、北里研究所並びに結核予防会との協定の締結についてであります。
清瀬市は、かつて「亡国病」とまで言われた恐ろしい病、「結核」と向き合い、歩んできた尊い歴史を有しています。この事実は、世界にも誇れる清瀬市の尊さの一つです。この尊さを様々な関係機関や市民の皆さんと共有し、将来的な世界遺産登録への足がかりとするため、7月に、我が国における結核療養の分野で多大な実績を有している北里柴三郎博士が創設し、我が国初の結核専門病院を有する学校法人北里研究所と、また、我が国における結核研究の草分け的存在である結核研究所を有する公益財団法人結核予防会との間で、個別的連携協定を締結いたしました。今後は、この協定に基づき、連携の充実・強化を図ってまいりたいと考えております。
そして、6月30日には、結核とともに歩んできた清瀬の尊い歴史を、多くの市民の皆さんに知っていただくため、結核予防会、結核研究所、日本ビーシージー製造株式会社との共催により、『世界を結核から守る“KIYOSE国際会議”』を開催いたしました。
今回で2回目となる会議では、結核研究所名誉所長の森亨先生による日本そして清瀬における結核との闘いの歴史についての講演をはじめ、JICAを通じて結核研究所で研修中のケニア、ザンビア、フィリピンからの結核対策専門家によるパネルディスカッションが行われ、それぞれ母国での結核の現状などが紹介されました。
フィリピンから参加しているアンパトゥアン医師は、清瀬での研修を振り返り、「清瀬は、ごみの分別など環境に対する意識がとても高く学ぶところが多かった。また、渋谷市長は開講式にも出席いただき、愛にあふれたメッセージをくださいました。清瀬は第二の故郷のようです。」と感謝の思いを述べられました。
また今回は、英会話を切り口とした研修生との交流会を実施し、世界と身近につながる清瀬を実感していただきました。
2つ目は、清瀬ひまわりフェスティバルについてであります。
8月18日から28日までの11日間、下清戸三丁目の石井ファーム、小寺ファームをはじめ多くの皆さんにご協力をいただき実施した清瀬ひまわりフェスティバルは、今年で11年目を迎え、清瀬駅がひまわり仕様に模様替えされるなど、清瀬の夏の風物詩としてすっかり定着したイベントになりました。今年は、西武鉄道による車両内の宣伝が、武蔵野線、中央線、総武線、京葉線、五日市線にまで拡大されたことに加え、ひまわり畑の絶景が各種メディアに取り上げられたことで、来場者数は昨年を上回る14万8,700人に上りました。
また今年は、武蔵村山市との「ひまわりフレンドシップ協定」に基づいて、多摩・島しょ広域連携活動助成金を活用した『多摩の“ひまわり”物語(ストーリー)観光連携事業』を展開し、両市の交流促進や来場者の多摩地域全体への回遊促進を図るなど、ひまわりを通した市民交流の広がりを図りました。
期間中は、清瀬産野菜やひまわりの切り花、ミニひまわりの鉢植えを始め、市民の方による「清瀬ひまわりクッキー」、伊勢形小紋染の布で作ったひまわりのブローチなどが販売され、特にミニひまわりの鉢植えは、7千鉢が完売するほど人気を博しておりました。また一方、パンフレットに折り込まれたクーポン券の効果により、多くの皆さんに市内の商店や飲食店をご利用いただけたものと思っており、総じて大きな経済効果を生んだのではないかと実感しております。
このように各方面に注目され、多くの方々にご来場いただいたことで、開会当初の土日は、清瀬駅でシャトルバス待ちの列が100人を超え、会場付近一帯の道路は自家用車での来場者が大きな渋滞を招いてしまい、市役所には両日120件を超えるご意見、お問い合わせが殺到しました。近隣住民の皆様には多大なご迷惑をおかけし、改めてお詫び申し上げます。
このような状況を踏まえ、第2週目の土日に向け、公共交通機関利用の周知強化、無料シャトルバスの運行ルートの変更や駐車場の増設、応援職員の配置などの対策を直ちに講じた結果、両日ともに大きな混乱もなく、円滑な運営が図られたものと認識しております。今回の一連の取り組みをもとに、次年度の実施に向け改めて対策を講じ、誰もが待ち焦がれるようなよりよいイベント運営に繋げてまいりたいと考えております。
3つ目は、清瀬みつばちプロジェクト、新製品販売についてであります。
市役所庁舎屋上での養蜂事業は、「農業の活性化」、「花のあるまちづくり事業の拡充」、「地元ブランドの創出」を主な目的に、今年で5年目を迎えます。
これまで、「蜜源植物の苗木無料配布会」、「はちみつ採取体験」など、養蜂に関連する一連の事業を「清瀬みつばちプロジェクト」として展開してまいりましたが、3月に、商業の活性化を目的として、市内の事業者を対象に、清瀬市役所産はちみつ「Kiyohachi」を活用した新商品を募集したところ、洋菓子店のスイーツガーデン ノイと化粧品製造を営む株式会社ソーシンの2事業者から応募があり、それぞれ「ひまわり畑マドレーヌ」、「きよはちモイスチャーハニーゲル」が新たな開発に至りました。
一般での販売に先立ち、7月3日から6日まで市役所前特設コーナで実施した新製品記念販売イベントには、市役所を訪れた方が多く立ち寄り、「ひまわり畑マドレーヌ」1,900個、「きよはちモイスチャーハニーゲル」228本を販売いたしました。
この取り組みを契機に、新たな商品開発の動きが創出され、地域の活性化につながることを大いに期待しております。
4つ目は、きよせの環境・川まつりについてであります。
今年も、「来て、見て、体験しよう」をテーマに、「きよせの環境・川まつり」を、7月21日に台田運動公園と柳瀬川で開催いたしました。
当日は、市内外から5千人を超える方々にご来場いただき、柳瀬川流域自然観察会やスタンプラリーのほか、川では水に浮かぶ風船のなかに入り水上散歩を体験するウォーターバルーンが行われ、清瀬の自然のなかで夏休みの一日を存分に楽しんでいただきました。
今後も、市民の皆さんが自然体験を通じて環境保全への意識を啓発していけるよう、実行委員会の皆さんと連携してまいります。
5つ目は、平和祈念フェスタについてであります。
8月18日、アミューホールで、「平和祈念フェスタin清瀬」が開催され、ピース・エンジェルズの広島学習の報告会や、ジャーナリストの太田昌克(おおた まさかつ)氏の講演会などが行われました。
今年で24回目、計288人となったピース・エンジェルズ派遣事業に参加した10人の子どもたちは、報告会のなかで、被爆地広島での学びを通じて感じ、考え、決意したことを自らのことばで発表してくれました。ピース・エンジェルズの皆さんには、今回の経験を活かし、家族や友達などに平和の大切さをしっかりと伝えていって欲しいと期待しております。
講演会では、講師自らが取材現場で積み上げた知識と経験に基づくお話をうかがうことを通じ、核兵器のない世界の実現の思いを新たにいたしました。
「僕の平和学習はこれからも続きます」。これは、ピース・エンジェルズの一人が発表してくれた決意です。市も同様に、こうした取り組みをこれからも続けていくことで、愚かで悲惨な戦争や核兵器のない平和な世界の実現に向けて、市民の皆さんと思いを一つにしてまいりたいと考えております。
6つ目は、オスプレイの飛行に対する抗議についてであります。
7月2日、米軍による事前の説明のないまま、清瀬市上空を低空で飛行旋回するCV‐22オスプレイが確認されました。さらに、11日にも同様に飛行が確認されました。
人口が密集する市街地である清瀬市上空を、重大事故を引き起こす懸念材料が多く指摘されている同機が飛行することは、市民の安全を脅かしかねない憂慮すべき事態であります。
このことを受け、西畑議長と連名で、7月20日に北関東防衛局長に対し、8月2日には防衛大臣に対し、一切の事前説明のない状態での一連の飛行実態に対する強い抗議と、迅速かつ正確な情報提供、安全対策の徹底、環境への配慮等を米国に働きかける要請文を提出いたしました。
今後も、東京都市長会とも連携し、市民の皆さんの安全が脅かされないよう、速やかに対応してまいります。
7つ目は、特殊詐欺対策についてであります。
清瀬市の犯罪情勢は、刑法犯の認知件数こそ減少傾向にありますが、振り込め詐欺に代表される特殊詐欺の被害が後を絶たない状況にあります。
この特殊詐欺による被害は一本の電話から始まることが9割以上とされ、なお且つ、高齢者の被害が多いため、65歳以上の方がお住いの世帯を対象に、7月17日より、自動録音機の貸し出し事業を開始いたしました。特殊詐欺の撃退に向け、ぜひご活用いただければと思います。
8つ目は、十文字学園女子大学と共催した2つのサッカー大会についてであります。
清瀬市と相互協力協定を結ぶ十文字学園女子大学は、学園型総合スポーツクラブを目指し、ジュニアユースから、中学、高校、大学、トップチームまで、各カテゴリーのチームを有する女子サッカーを核に、多世代における女性スポーツの盛り上げに取り組んでおります。
そうしたなか、8月16・17日に、「第4回清瀬市長杯高校女子サッカー大会」が、8月22・23・24日には、「第2回選抜中学校女子サッカー大会in清瀬」が、いずれも十文字学園女子大学と内山運動公園サッカー場で行われました。
「清瀬市長杯高校女子サッカー大会」は今年4回目となり、関東地域を中心とした強豪12チームによる熱戦が繰り広げられました。また、「選抜中学校女子サッカー大会in清瀬」は、中学校女子サッカーの全国大会がないなか、今後の中学校全国大会の礎となる大会として、今年2回目の開催となりました。東京のほか福井、静岡、愛知、京都、高知、鹿児島と、全国から12チームが参加してくれました。
清瀬市の内山運動公園サッカー場で、こうした全国レベルの大会がいくつも開催されることで、さらなるまちの活性化につながることを期待しております。

今後実施する事業

最後に、今後実施する事業について申し上げます。
1つ目は、総合防災訓練についてであります。
本年の総合防災訓練を、10月14日の日曜日、第十小学校で実施いたします。
すでに8月30日には、執務時間内での発災を想定した大地震時の対応を図る図上の災害対策本部訓練を実施したところですが、それに加え、震災対策として、これまで反復してまいりました倒壊家屋からの人命救助訓練、また、傷病者対応としての災害医療救護訓練、さらには、地域住民を主体に実演する避難所運営訓練を実施する予定であります。
いずれの訓練内容も、従前に比べ更なる精度を上げるとともに、スケールアップを図り、事前広報を含め、より多くの市民参加を募ってまいります。
2つ目は、きよせ市民まつりについてであります。
10月21日の日曜日、39回目となる、「きよせ市民まつり2018」が開催されます。今年も、市民の皆さんによる縁日即売やステージ発表のほか、様々な催しでまつりを盛り上げていくため、現在、きよせ市民まつり実行委員会が検討、準備を進めております。多くの皆さんにご来場いただき、交流の輪を広げていただきたいと考えております。
3つ目は、石田波郷俳句大会についてであります。
俳人石田波郷の没後40年に始まった波郷俳句大会は、今年で10回目を迎えます。
この10回という記念すべき節目を迎えることができましたのも、実行委員や多くの関係者の皆様のおかげであります。
これから投句数の集計及び選考の後、10月28日の日曜日に、受賞者の表彰式や選者による講評が清瀬けやきホールで行われます。
また、表彰式当日は、若手俳人のなかで人気が高く、本大会の新人賞選者でもある岸本尚毅(きしもと なおき)氏による講演「波郷門の人々」も行われます。より多くの方にお越しいただくため、市としても応援して参りたいと思います。

以上のほか、本定例会には、平成30年度清瀬市一般会計補正予算などの案件をご提案申し上げておりますので、よろしくご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。

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