平成29年第4回定例会行政報告
平成29年第4回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
「清瀬のうちおり」が、3月に、国の重要有形民俗文化財に指定されたことを受け、10月14日から29日まで、重要有形民俗文化財国指定記念展を開催いたしました。会場となった郷土博物館ギャラリーには、多くの方からご寄贈いただいた長着(ながぎ)、短着(たんぎ)など約110点を展示し、衣生活を中心とした当時の生活文化を多くの来場者の方々にご覧いただきました。また、さいたま民俗文化財研究所所長 大舘勝治先生による記念講演会を行うなど、清瀬市で初となる国の重要有形民俗文化財指定を大いにPRすることができました。今後、この大切な文化財を、清瀬の宝として保護するとともに、未来に向けて継承することによって、今後もさらに文化向上を図ってまいりたいと考えております。
それでは、はじめに、平成30年度の予算編成について申し上げます。
日本経済は、4月から6月期のGDP成長率が年率で前期比2.5%の増加となり、6四半期連続のプラス成長となったものの、正社員の賃金は伸び悩み、消費については力強さを欠いており、国民の大半は景気回復を実感できない状況が続いております。そうしたなか、先に発表された国の平成30年度予算概算要求額は、一般会計で100兆9,586億円に達し、4年連続して100兆円を上回る規模となっております。
一方、東京都におきましては、平成30年度予算を、将来を見据えて財政の健全性を堅持しつつ、東京2020大会の成功とその先の未来に向け、東京が持続的成長を続けていくため、都政に課された使命を確実に果たしていく予算と位置づけ予算編成が進められております。
このようななか、現在、平成30年度予算編成を進めておりますが、まず歳入の見込みでは、現在の経済状況を鑑みると市税収入の伸びは期待できず、地方消費税交付金や利子割交付金などの税連動交付金の動向についても不透明な状況にあるほか、地方交付税については、国の概算要求をみるなかでは減額となることが見込まれております。
歳出では、小学校2校の校舎大規模改造事業をはじめ、新庁舎建設に伴う用地取得や老朽化した各公共施設の改修など大きな財源を伴う事業が予定されているほか、自立支援給付費や介護保険などの社会保障関係経費の増額も見込まれております。
このようなことから、平成30年度の予算編成は大変厳しい状況にありますが、市民の皆さんの福祉の向上、そして、魅力的で住みよいまちづくりの実現に努めてまいります。
そのためにも、第4次清瀬市長期総合計画・実行計画の着実な実施とワーク・ライフ・バランスが実現された働き方を目指すことをはじめ、さらなる「安全で安心なまちづくり」の実現、安心して子どもを産み育てられるまちを目指した子育て支援策のさらなる充実を図るほか、清瀬駅南口地域児童センター建設をはじめとする公共施設等の再編に向けた検討や都市計画道路など長期的視点に立った都市基盤の整備、さらには、「健幸寿命」を延ばすため、楽しく続けられる健康増進策を推進するとともに、介護予防事業の充実や地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいりたいと考えております。
9月以降の主な事業報告
次に、9月以降の主な事業について申し上げます。
1つ目は、総合防災訓練についてであります。
11月12日に、第三小学校と第七小学校を会場に、総合防災訓練を実施いたしました。
第三小学校では、消防署、消防団、警察署等関係機関による人命救助訓練や自衛隊の炊き出し訓練をはじめ、各企業ブースでの展示、ライフライン設備の耐震性のPR、木造住宅の耐震相談などを実施いたしました。
一方、第七小学校では、校庭エリアで医師会等による災害医療救護訓練、体育館エリアで第七小学校避難所運営協議会及び第三小学校円卓会議のメンバーによる合同での避難所運営訓練を実施いたしました。各会場で自助・共助・公助のバランスの取れた訓練を展開し、関係機関を含め約2千人の方々にご参加いただきました。
こうした実効性ある訓練を通じて、今後も地域に密着した震災対策に努めてまいります。
2つ目は、新庁舎建設についてであります。
新庁舎建設の基本設計は、10月に最終案を公表し、1か月間パブリックコメントを実施するとともに、10月1日にはアミューホールで、市民説明会を開催いたしました。説明会では、敷地内禁煙について、公用車駐車場出入口の安全性について、議場の一般開放について、来庁者車両と歩行者動線における交差部の安全性などについての質疑が行われ、ご意見、ご要望をいただきました。また、パブリックコメントでは、構造や各設備について、敷地における全面禁煙について、来庁者車両の進入経路についてなどのご意見をいただきました。
これらのご意見等に対する説明及び回答の内容、並びに最終的な基本設計につきましては、本定例会の会期中に開催される新庁舎建設特別委員会でご説明をさせていただきたいと考えております。今後は、実施設計を進め、来年度には用地の取得等を行い、平成31年度には工事に着手し、32年度中には工事が完了する予定となっております。
3つ目は、保健福祉分野に関わる計画、男女平等推進プランの策定及び子ども・子育て支援事業計画の中間見直しについてであります。
市では、現在、「第4次地域福祉計画」、「障害者計画・第5期障害福祉計画・第1期障害児福祉計画」、「高齢者保健福祉計画・第7期介護保険事業計画」、「第2次健康増進計画・食育推進計画」の健康福祉4分野にわたる計画の見直しに向け、各計画の策定委員会を設置し、ご審議いただいております。ここで各計画の中間のまとめ案ができましたので、「第4次地域福祉計画」などにつきましては12月7日から、「高齢者保健福祉計画・第7期介護保険事業計画」は12月22日からパブリックコメントを実施するほか、12月23日には市民説明会を開催いたします。
また、第3次となる「男女平等推進プラン」につきましては12月25日から、「子ども・子育て支援事業計画」の中間見直しにつきましては12月18日から、それぞれパブリックコメントを実施いたします。
なお、議員の皆さんには、12月6日の全員協議会で各計画の概要をご説明させていただきます。
4つ目は、市政世論調査についてであります。
3年に1度行っております市政世論調査を7月に実施いたしましたが、その調査結果がまとまりましたので、先般、議員の皆さんには報告書を配布させていただき、市民の皆さんには12月1日号の市報でもお知らせいたします。
今回の世論調査では、第4次長期総合計画・実行計画のまちづくり指標となる調査項目を新たに設けたほか、インターネットでの回答もできるようにし回収率の向上に努めました。
今後、この調査結果を長期総合計画の進行管理や事業の見直しに活かしてまいりたいと考えております。
5つ目は、地域包括ケアシステム構築に向けた取り組みについてであります。
昨年度、市全域を担う第一層の生活支援コーデイネーターを1名配置いたしましたが、10月から各地域包括支援センターに、地域エリアを担当する第二層の生活支援コーデイネーター3名を、新たに配置しております。
今後、各生活支援コーデイネーターには、地域の自治会やボランティア、NPOなどとしっかりと連携を図りつつ、「支え合いの仕組みづくり」や高齢者の集いの場・サロン活動の支援、さらには関係者のネットワーク化など、様々な活動を担っていただき、高齢者の皆さんが、地域でより安心した生活が送れるよう、地域福祉の向上に努めてまいりたいと考えております。
なお、詳細につきましては、既に、11月15日の市報「地域包括ケア特集号」でご紹介させていただいております。
6つ目は、敬老大会についてであります。
9月22日から5日間、高齢者の皆さんが、住みなれた地域の会場でご参加いただけるよう、市内8か所を会場に、敬老大会を開催いたしました。開催期間中は天候に恵まれたこともあり、昨年よりも296人多い、1,352人もの皆さんにご出席いただき、心からお祝いすることができました。
また、市議会議員の皆さんにもご来場をいただきましたこと、改めて御礼申し上げます。
今後も、このように地域で長寿を祝う環境づくりに取り組んでまいります。
7つ目は、きよせニンニンスタンプ事業についてであります。
11月28日に、清瀬商工会館において、今年度最後の抽選会が行われました。今回は、13,452件の申し込みのなかから、466本の当選者を決定させていただきました。これまでの抽選会の累計申込件数は30,951件で、総額3億951万円以上が市内の商店で消費されたことになります。
8つ目は、消費生活センター20周年記念講演会についてであります。
9月30日、東京都金融広報委員会の協力のもと、けやきホールを会場に、消費生活センター20周年記念講演会を開催いたしました。講師として杉村太蔵氏をお招きしたところ、315名もの皆さんにご参加いただき、消費生活センターへの理解をより一層深めていただくことができました。
9つ目は、石田波郷俳句大会についてであります。
俳人石田波郷の没後40年に始まった波郷俳句大会は、今年で9回目を迎えました。
今年は、国内外の小学生から一般の方まで全体で1万931句の投句がありました。また、「俳句会への登竜門」と位置づけられる新人賞部門への投句は、昨年より580句多くなるなど、大会が着実に認知されてきているものと感じております。
これは、市民の実行委員による市内学校への出前俳句教室などの地道な活動が、大会全体の底上げに大いに役立っているものと、改めて感謝申し上げます。
また、10月29日には、多くの関係者を招き、受賞者の表彰式や選者による講評、また能村研三(のむらけんぞう)氏による講演が行われました。
来年は第10回という大きな節目を迎えますので、「西の松山、東の清瀬」を目指して、さらに発展していければと考えております。
10番目は、秋の市内一斉清掃についてであります。
11月5日、市内全域を対象に、秋の一斉清掃を実施いたしました。今回も84団体、約2千人の方々にご参加いただき、集められたごみの量は約1.2トンとなりました。当日は、市の職員もボランティアとして多数参加し、柳瀬川や空堀川の清掃を行いました。市民のまち美化意識が高まるなか、今後も、市民の皆さんとの協働により、さらに美しいまちを目指して活動に取り組んでまいります。
この秋に開催した2つのイベント
次に、この秋に開催しましたイベントについて申し上げます。
1つ目は、きよせ市民まつりについてであります。
清瀬市の秋の最大のイベントである「きよせ市民まつり」を10月15日の日曜日に開催いたしました。今年も市民の皆さんによる様々な模擬店やステージ発表などが行われ、市民の交流や日頃の活動の発表の場となりました。また、昨年に引き続き実施した行方不明者等高齢者探索訓練「魚森さんを探せ」では、参加者に認知症高齢者への接し方や対応方法を体験していただき、地域の支え合いの力を高めることに繋げることができました。
冷たい小雨模様のなかでありましたが、約2万1千人の皆さんにご来場いただき、活気あるまつりになりました。
2つ目は、農業まつりについてであります。
11月18日と19日、コミュニティプラザひまわりで、農業まつりを開催いたしました。
今年は、9月の長雨や10月の台風で日照不足などの影響により、農産物品評会の出品状況は昨年に比べ厳しいものとなりましたが、農家の方々の高い技術力により、引き続き大変すばらしい清瀬産の農産物が生産され、審査員の先生方からは、今年も東京都農業祭に出品された物と同等との高い評価をいただきました。
また、今回は、立科町の物産品も販売されるなど、収穫を祝う秋の祭典として活気あふれる農業まつりとなりました。
さらに、未来の清瀬の農業を担う若き後継者を顕彰・激励する「農業後継者顕彰・新規就業者激励賞」において5名の方が受賞されました。このことにより、清瀬の農業の未来が大いに期待できるものであると強く確信いたしました。
以上のほか、本定例会には平成29年度清瀬市一般会計補正予算、清瀬市都市計画税条例の一部を改正する条例などの案件をご提案申し上げておりますので、ご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。
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