平成28年第3回定例会行政報告
平成28年第3回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
初めに、本定例会に提案しております平成27年度一般会計決算の概要についてご報告申し上げます。
歳入総額は294億4,922万3千円、歳出総額は283億4,604万6千円で、歳入歳出の差し引き額は11億317万7千円となっております。また、翌年度へ繰り越すべき財源1,087万6千円を差し引いた実質収支は10億9,230万1千円となっております。
平成27年度は、市税や地方消費税交付金が増加したものの、地方交付税が減少したほか、小中学校校舎等大規模改造事業や私立保育園施設整備などの普通建設事業費の減少に伴う国及び都支出金の減少などにより、歳入総額は前年度よりも5億152万円の減額となりました。一方、歳出では、扶助費や補助費等が増加したものの、普通建設事業費や積立金が減少したことなどにより、前年度よりも総額で7億9,983万円の減額となっております。
このような中、まず、歳入の内訳でございますが、地方交付税が前年度よりも1億6,694万円の減額となりましたが、市税において、法人市民税の増加により全体では前年度よりも3,951万円の増額となり、徴収率も前年度の96.7%から97.1%と0.4ポイントの改善を図っております。また、消費税率の引上げに伴い地方消費税交付金が大きく増加したことから経常一般財源は3億8,188万円の増額となっております。
歳出では、扶助費が私立保育園運営費や障害者自立支援給付費などの増加により2億7,431万円の増額となったものの、小中学校校舎等大規模改造事業や私立保育園施設整備などの減少に伴い、普通建設事業費が11億7,648万円と大きく減額しております。また、経常経費充当一般財源は、前年度よりも9,506万円の減額となり、経常収支比率につきましては、前年度の93.4%から90.5%と2.9ポイントの改善を図っております。
しかしながら、経常収支比率の改善は、消費税率の引上げが主な要因となっておりますので、市財政を取り巻く状況は依然として厳しいことから、今後も適正な財政運営に努めていかなければならないと考えております。
それでは、6月以降の主な事業について申し上げます。
1つ目は、是枝裕和監督の映画「海よりもまだ深く」に関連する取り組みについてであります。
旭が丘団地を舞台にした、是枝裕和監督の映画「海よりもまだ深く」が、5月21日から全国244か所の映画館で上映されました。
市では映画の上映に向け、オリジナルポスターやロケ地マップを掲載したチラシ、ブックカバーなどを作成し、市内の商店などのご協力をいただきながらPRを行うとともに、市民限定の試写会を児童センターホールで実施いたしました。その結果、公開初日から2日間の全国の観客動員数は8万9,510人、収入は1億878万8,900円を記録し、幸先(さいさき)のよいスタートとなりました。また、カンヌ国際映画祭にも出品され、世界中から大きな賞賛を受けました。
6月には、郷土博物館での企画展の開催やクレアギャラリーでの企画展アンコール展示の実施、さらには是枝監督本人をお招きしたトークショーの実施によって、多くの皆さんに是枝ワールドの魅力を身近に体感していただくことができ、監督を育んだ清瀬の魅力の発見にもつながったのではないかと実感しております。
また、8月12日・13日の両日には、けやきホールで凱旋上映会が実施され、約千人もの方々が会場を訪れ、未だ衰(おとろ)えない映画による盛り上がりを感じることができました。
この盛り上がりを、引き続き、まちの活性化につなげてまいりたいと考えております。
2つ目は、新庁舎建設事業についてであります。
新庁舎建設の設計者選定は、5月に募集を開始したところ6社より応募がありました。学識経験者4人と副市長、企画部長の合計6人で構成する設計者選定委員会による1次審査の結果、4社を1次審査通過者に選定いたしました。2次審査は、8月21日に児童センターのホールにて、公開によるプレゼンテーションとヒアリングを実施し、市内外から50人を超える方々の傍聴がありました。審査では、業務体制・設計コンセプト・過去の実績などを総合的に評価した結果、株式会社 大建設計(だいけんせっけい)東京事務所が最優秀者となりました。9月中に委託契約を締結し、その後約2年間をかけて基本設計・実施設計を進めてまいりたいと考えております。
3つ目は、健幸ポイントの取り組みについてであります。
10月から新たに「健幸ポイント」を実施いたしますが、それに先立ち、去る8月4日にアミューホ-ルにて、筑波大学大学院教授の久野 譜也(くの しんや)先生を講師にお招きし、「運を動かし人生を動かす運動方法~若さと元気を保つ秘訣を教えます~」というテーマで、講演会を行い、約130人の方々にご参加いただきました。
久野先生は、つくばウェルネスリサーチの代表取締役社長で、成果の出せる科学的根拠に基づいたプログラムの提供により、健康づくりを支援し、介護予防・メタボリックシンドローム予防の効果を実証していらっしゃいます。
今回の講演会では、運動は足し算することができること、加齢による虚弱の予防のためには筋トレを行って筋肉量を増やす必要があること、弾力性が無くなった血管でも有酸素運動をすることによって改善できること、運動は3か月続けて効果が出ても3か月サボってしまうと元に戻ってしまうことなどのお話があり、大変参考になりました。
「健幸ポイント」にはすでに定員を超えるお申し込みがあり、開始に向けて、9月から参加者説明会を行う予定であります。
4つ目は、ひまわりフェスティバルについてであります。
今年で9回目を迎えた清瀬ひまわりフェスティバルは、8月20日の土曜日より下清戸三丁目の石井ファーム並びに小寺ファーム等にご協力をいただき、今月4日の日曜日まで開催しております。
回を重ねるごとに、各種メディアに取り上げられるなど注目を集めるようになってまいりました。
今年は、8月2日にNHKラジオ『旅ラジ』での宣伝や、8月6日にはスカイツリーのJ:COMスタジオにおいて、全国に向けて清瀬の情報を発信し、ひまわりフェスティバルについても大いに宣伝してまいりました。また、8月20日のフェスティバルオープニングセレモニー後にも同局の『東京生テレビ』において、約1時間会場からの生中継が行われ、昨年とはまた違った形で、ひまわりフェスティバルを大いにPRすることができたと考えております。
5つ目は、ひまわり市の開催についてであります。
農商工連携事業として始まりました「きよせひまわり市」を、6月26日に開催したところ天候にも恵まれ多くの方々にご来場いただきました。今年度は、市民参加を促すために、フリーマーケット枠を設けるなど、内容の充実を図っております。
また、12月3日・4日に実施します次回の「ひまわり市」では、昨年度に引き続き、友好交流都市の長野県立科町にも参加要請しておりますので、一層のにぎわいを見せ、市民の皆様に喜んでいただけると確信しております。
6つ目は、「きよせニンニンスタンプ事業」についてであります。
7月12日に第1回抽選会を清瀬商工会館で開催したところ、昨年の第1回抽選会実績を上回る15,099枚ものご応募をいただき、厳選な抽選の結果、326本の当選者を決定しました。今回の抽選会に向けては、総額1億5,099万円以上の消費が市内の商工店で行われたこととなり、市内商店の活性化に大いにつながったものと考えております。
7つ目は、子育て商品券の発行についてであります。
昨年度、子育て家庭への経済的な支援、子育てサービスの普及・啓発のため子育てクーポン券を発行いたしました。今年度はさらに拡充し、対象年齢を2歳から3歳までに引き上げるとともに、子ども1人当たり4千円分の商品券を発行しております。商品券は市内200店舗以上で使用可能となっておりますので、子育て家庭への経済的な支援に加え、市内商店の活性化につながるものと考えております。
8つ目は、生活困窮者学習支援事業についてであります。
この事業は、様々な要因で学習する環境が整っていない生活困窮世帯の子どもを対象に、学習支援及び学ぶことのできる場の提供を行っていくもので、7月27日に公募型プロポーザル方式によるプレゼンテーションを実施し、事業の受託者の選定を行ったところでございます。そして、先月19日に業務委託契約を締結し、現在、生活保護世帯を中心に利用者を募っており、9月中には事業を実施してまいりたいと考えております。
9つ目は、敬老大会の開催についてであります。
これまで、敬老大会は、コミュニティプラザひまわりを会場に開催しておりました。
第4次清瀬市長期総合計画では、「ともに支え合って生活するまち」として、高齢者が住み慣れた地域で自分らしく暮らしている姿を描いております。
こうした目標への取り組みの一環として、今年度より、敬老大会も地域で開催し、社会に長く貢献していただいた75歳以上の皆さんを、心からお祝いしたいと考えております。
9月26、27、28日、そして、30日に、アミューホールなど、市内8か所の会場で開催いたします。会場ごとに独自の催しを予定しており、多くの方々にご参加いただけるよう期待しております。
10番目は、婚活事業についてであります。
8月27日、婚活事業「清瀬の夏、出会った今日がはじまり」を郷土博物館及び市民活動センターで開催いたしました。
今年の夏の婚活は、私自らの恋愛観や男女観について経験談を織りまぜながらお話させていただき、若い方々にエールを送りました。10人の男女にご参加いただき、1組のカップルが誕生しましたので、望まれる結婚に導かれていかれるよう、心よりお祈りしております。
11番目は、平和祈念フェスタについてであります。
8月21日、「平和祈念フェスタin清瀬」をアミューホールで開催いたしました。
ピースエンジェルズの報告会やクラッシックハープに似た中南米の民族楽器アルパの演奏会、子どもの目から見た戦中・戦後のくらしをテーマに戦争体験者である実行委員を講師として講演会を開催いたしました。ピースエンジェルズ派遣事業は、今年で22回目となり、合計267人の子どもを広島に派遣したことになります。当日、ピースエンジェルズの子どもたちからは、被爆地広島での学びを通じて感じたこと、考えたことを彼ら自らのことばで聞くことができました。ピースエンジェルズの皆さんには、今回の経験を活かし、家族や友達などに平和の大切さをしっかりと伝えていってほしいとお願いいたしました。今後もこうした取り組みを通じ、愚かで悲惨な戦争と核兵器のない平和な世界の実現に向けて市民の皆さんと思いを一つにしてまいりたいと考えております。
12番目は、きよせの環境・川まつりについてについてであります。
「来て、見て、体験しよう」をテーマに「2016きよせの環境・川まつり」が、去る7月23日に台田運動公園と隣接する柳瀬川で開催されました。当日は、曇り空にもかかわらず、市内外から7千人を超える方々にご来場いただきました。今回は、33の環境関連のブースが並び、各団体の展示や体験コーナー、ボート遊びや、いかだコンテストなど、様々なイベントが実施されました。中でも川のイベントでは、小中学生を中心に川遊び・いかだコンテストで子どもたちの歓声があふれておりました。また、今年は、フリーマーケットの開催や柳瀬川流域の名木を訪ねてなど、新しい取り組みも実施されました。
今後も、より充実した内容で開催できるよう実行委員の皆さんと連携してまいりたいと考えております。
13番目は、フォーラム「みんなで創ろうささえあえる街きよせ!」についてであります。
高齢化の進展に伴い、支援を必要とされる方が増加する一方で、そのような方々の力になりたいと考えている方も増えております。このようなことから、地域の皆さんが、お互いに、気軽にささえ合えるまちを創っていくためにはどのようにすればよいのかについて、一緒に考えていくための契機として、8月28日に、フォーラム「みんなで創ろうささえあえる街きよせ」を実施しました。
当日は、公益財団法人さわやか福祉財団会長で元東京地検特捜部検事の堀田力氏に、「助け合いの大切さ」や「広めることの重要性」などについてご講演をいただきました。
講演会には、150人を超える多くの皆さんにお越しいただき、気軽にささえあえる街の実現に向け、参加者の皆さんと情報の共有を図ることができました。
14番目は、郷土博物館展示室の展示替えについてであります。
郷土博物館では、歴史・民俗の展示室の展示替えを行い、7月1日にオープンいたしました。
今回の展示は「新編 清瀬風土記」と題し、地質時代から現代までの清瀬の全歴史を、年表を基軸として、日本史との対比により解説を行い、明治時代から現代までは、古い写真を多く取り入れ、昭和初期の住居の生活空間を復元するとともに、動画により、町、市の時代の記録や清瀬の農具を実際に使っている動画を放映しております。
地質時代から江戸時代については、清瀬に遺された各種資料を展示し、中でも天保の飢饉のさなかに諸国の寺社参りに出た、道中記に視点を置き、豊かな内容の展示となっております。他に特別展示ケースでは、最近、野塩地域で発掘された5千年前の縄文時代前期の土器「十三菩提(じゅうさんぼだい)式土器」の展示や発掘状況の解説をしております。今回の展示替えでは、各コーナーで動画を放映し、より分かりやすい解説を行っておりますので、是非、ご覧いただければと思います。
15番目は、サッカーのまち清瀬推進事業についてであります。
この事業は、国の地方創生加速化交付金により採択されたものであり、昨年度策定した「清瀬市まち・ひと・しごと創生総合戦略」の方向性を踏まえながら、地域資源を活用し子育て世代が輝けるまちづくりを推進することで出生率の向上などにつなげようとする取り組みであります。
内山運動公園サッカー場は、夜間照明を兼ね備えた本格的なサッカー場であり、清瀬市の大きな地域資源となっております。また、その立地は都心から25㎞内で関越自動車道所沢インターチェンジからも2㎞圏内であることから、アクセス面でも他に類を見ないサッカー場となっており、このサッカー場を活用し、サッカーを基軸とした清瀬らしい事業を展開することにより、子育て世代、特に女性が魅力を感じ、清瀬に住み続け、出産、子育てをしようと思っていただけるようなまちづくりを推進したいと考えております。
今年度は、この取り組みに関係していただける方々から成る協議会を設置し、今後の取り組みに係る方向性を明らかにする計画づくりを進めるとともに、機運を高め、来年度以降、その計画に基づきながら各種団体がそれぞれの分野において事業展開を図り、将来的には「子育て世代が輝けるまち」というブランドを定着させ、若い女性が清瀬に定住し、出生率の向上につながることをめざしてまいります。
この取り組みに関する国の地方創生加速化交付金につきましては、今定例会に提案しております一般会計予算の第3号補正予算に計上しております。
16番目は、紙おむつ・スプレー缶・カセットボンベ・使い捨てライターの無料収集についてであります。
これまで「紙おむつ」は、可燃ごみとして、また、スプレー缶・カセットボンベや使い捨てライターなどは不燃ごみとして、それぞれ市の指定袋で収集しておりましたが、10月より、透明・半透明の袋で無料収集を開始いたします。
このように様々な場面で、今後も子育てのしやすいまち、高齢者にやさしい福祉のまち、さらに、安心で、安全なまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
最後に、今後実施する事業について申し上げます。
1つ目は、総合防災訓練についてであります。
東日本大震災から5年が経過し、そして4月14日に続き4月16日に2度目の震度7を記録した「平成28年熊本地震」においては記憶に新しいところであります。
このように、首都圏を襲うとされる直下型地震がますます危惧されるようになったことから、来る10月23日に開催する総合防災訓練は、市内3会場で実施いたします。
第1会場は、清瀬駅南口松山一丁目で、特に震災時の延焼火災対策が必要となることから、消火訓練や人命救助を中心とした内容で実施します。
第2会場は、市役所前駐車場で、医師会、歯科医師会、薬剤師会、柔道整復師会、市職員を中心に災害時の傷病者対応であるトリアージ訓練及び緊急医療救護所設置訓練を実施します。
第3の会場は、清瀬小学校で、避難所運営訓練を実施します。熊本地震でも避難所運営の在り方が問われておりますことから、住民が主体となった芝山小学校学校避難所運営協議会の皆さんを主軸とした避難者対応訓練を実施します。
なお、多くの市民の皆様にご参加をいただけるよう、市報等でPRを行ってまいります。
2つ目は、市民まつりについてであります。
今年も10月16日の日曜日に、きよせ市民まつり2016を開催いたします。
今年は、例年の縁日即売やステージ企画等に加え、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を4年後に控え、「東京2020フラッグツアー」と「NO LIMITS CHALLENGE」(ノー リミッツ チャレンジ)というオリンピック・パラリンピック関連事業を東京都と協力しながら展開いたします。
「東京2020フラッグツアー」とは、リオデジャネイロオリンピック競技大会閉会式で小池都知事が受け取られた、あのオリンピックフラッグと、大会後に引き渡されるパラリンピックフラッグを全国各地にリレーのように順次引き継ぎ活用していくことで、オール東京、オール日本の機運を盛り上げるために進められる事業であります。オリンピック・パラリンピックフラッグは都内62区市町村を皮切りに全国を巡りはじめ、市民まつり当日は、清瀬市に引き継がれます。この旗を来場者の皆さんと一緒に仰ぎながら、2020年東京大会の開催機運を盛り上げていきたいと思っております。
また、「NO LIMITS CHALLENGE」(ノー リミッツ チャレンジ)は、パラリンピック競技の展示等その魅力を感じることができるプログラムであります。この事業の名称は、パラリンピックの理念である「失われたものを数えるな、残された機能を最大限に活かせ」を表現した「NO LIMITS」(ノー リミッツ)という言葉が由来とされています。一人でも多くの方に、パラリンピックを知っていただき、関心を高めていただきたいと願っております。
現在、きよせ市民まつり実行委員会では市民まつりを大いに盛り上げようと、検討、準備を進めていただいておりますので、今年も多くの皆さんにご来場いただき、お楽しみいただきたいと考えております。
以上のほか、本定例会には、平成28年度清瀬市一般会計補正予算などの案件をご提案申し上げておりますので、よろしくご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。
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