平成26年第4回定例会行政報告
平成26年第4回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
初めに、平成27年度の予算編成について申し上げます。
日本経済は4月の消費税増税に伴う駆け込み需要による反動減のほか、夏季の天候不順に加え、賃金の伸びが物価上昇に追い付かず、回復のペースが鈍い状況が続いております。また、政府の月例経済報告における景気の基調判断は「緩やかな回復の基調が続いている」という一方、「個人消費などに弱さが見られる」としております。
このような中、先に発表された国の平成27年度予算概算要求額は、社会保障費の自然増や国債費の増加により、一般会計で101兆6,806億円に達し、平成26年度の概算要求額99兆2,500億円を大きく上回り、過去最大規模となっております。
一方、東京都におきましては、平成27年度予算を、オリンピック・パラリンピック開催に向けた準備を加速させ、「世界一の都市、東京」実現に向けた取り組みを軌道に乗せる予算と位置づけております。
その基本方針としては、第一に、都政が直面する喫緊の諸課題に対して、迅速かつ的確に対応するとともに、世界の大都市のモデルとなる新たな都市像の構築に向けた、将来を見据えた重要課題に対しては、戦略性を持って重点的な取り組みを積極果敢に進めること。第二に、ゼロベースの視点から事業全般を検証し、抜本的な対策を講じることも含め、時機を逸することなく必要な見直し・再構築を図るなど、施策の新陳代謝を促進し、都の自己改革力を一層高めること、としております。
このような状況を踏まえ、現在、平成27年度予算編成を進めておりますが、まず歳入の見込みでは、景気の動向も未だ個人所得の引き上げには至っていない状況にあるとともに、法人住民税の一部国税化など、市税収入の伸びは期待できず、地方交付税については、国の概算要求をみる中では減額となることが見込まれております。
歳出では、第二中学校、第三中学校の校舎大規模改造事業をはじめ、緑地保全や歩道整備などの大きな事業費が見込まれるほか、障害者自立支援給付費をはじめとする社会保障関係経費が引き続き大幅な増額になると見込んでおります。
このようなことから、平成27年度の予算編成は非常に厳しい状況にありますが、安全で安心な住みよいまちづくりを実現するために、「後期基本計画・実施計画」及び「行財政改革実施計画」の着実な実施をはじめ、0・1・2歳児の待機児童解消とともに、「子育てが楽しい清瀬」を目指し、子育て支援策を充実させるほか、農業、商工業を活性化させるための支援や、将来を担う子ども達の育成策の推進、さらには「健康寿命」を延ばすため、楽しく続けられる健康増進策を推進し、介護予防事業の充実につきましても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
9月以降の主な報告
それでは、9月以降の主な事業について申し上げます。
1つ目は、新庁舎建設基本計画についてであります。
昨年12月に立ち上げた、新庁舎建設基本計画策定委員会の審議が先月終了し、11月25日に答申を頂きました。
審議は1年間に渡り、12回の委員会を開催するとともに先進地視察などを行い、合間には中間報告の市民説明会やパブリックコメント、市民ワークショップなどを実施いたしました。
11月16日には策定委員会答申案の市民説明会を開催したところ、多くの市民の方々にご参加いただき、当日の質疑では、策定委員としての新庁舎に対する思いや、施設規模・事業費などに関する質問がありました。
今後は頂いた答申を基に、市としての計画案を策定し、市議会へご報告するとともに、パブリックコメントや市民説明会を実施し、広く市民の皆さんの意見を反映させた、新庁舎建設基本計画を策定してまいります。
2つめは、新規保育園の開設準備状況についてであります。
現在平成27年4月開設に向けて私立野塩1丁目保育園の準備を進めておりますが、この度、新たに私立認可保育園の分園を1園開設する事となりました。この分園では、特に待機児童の多い0歳から2歳まで定員23人の保育を実施いたします。
今後も待機児童の解消に向け、努力してまいりたいと考えております。
3つ目は、清瀬市まちを美しくする条例についてであります。
9月の市議会でご審議ただいた、清瀬市まちを美しくする条例の一部改正を10月1日より施行いたしました。今後は、清瀬駅北口・南口並びに秋津駅北口・南口において、喫煙による人の身体を害する恐れのある道路などを「特定分煙強化地区」に指定し、同地区内での一切の喫煙行為を終日全面禁止とするものであります。
今回の改正に伴い、新たな喫煙場所を清瀬駅の南口と秋津駅の南口に設置し、喫煙者への理解とマナーある喫煙をお願いするとともに、更なる環境美化の推進に向け、より多くの皆さんに条例をご理解頂けるよう、周知活動を進めてまいります。
4つ目は、清瀬市史編さん委員会についてであります。
新たな市史編さんに向けて、学識経験者や団体代表、公募市民の方々13人からなる「清瀬市史編さん委員会」を設置し、11月17日に第1回会議を開催いたしました。委員会では、来年3月を目途に市史編さんに向けた基本方針を固め、その後に具体的な編さん作業を進めてまいります。
5つ目は、美しくウオーキング事業についてであります。
春の谷川真理さんによる講演会に引き続き、その実践編を9月28日と10月8日の2回実施いたしました。
両日で合計76人が参加され、「歩け2万キロの旅の会」の会員や健康づくり推進員にもお手伝い頂き、また、9月28日は国立看護大学校の学生10人にもボランティアで安全面での見守り活動にご協力を頂きました。
実践編では健康運動指導士を講師に迎え、出発前にウオーキングフォームや歩き方についてのミニ講話を行い、ストレッチなども交えながら、金山緑地公園からせせらぎ公園を往復する、およそ5キロのコースをウオーキングしました。
実施後に行った参加者アンケートでは、多くの方が「参加して良かった」と感想を述べられておりましたが、参加人数の多さやコース設定に対する課題の指摘も頂きましたので、次回以降もこうした感想を改善につなげて、今後もウオーキングの推奨と健康増進の普及に努めてまいります。
6つ目は、郷土博物館開館30年記念企画展についてであります。
郷土博物館では、開館30年記念企画展として、10月4日から19日まで、「彫刻家澄川喜一と東京スカイツリー」を開催いたしました。企画展では、澄川先生の彫刻作品15点のほか、大林組技術研究所のご協力を得て東京スカイツリー建設関連パネルも展示いたしました。また、澄川先生ご本人によるミュージアムトークや大林組の東京スカイツリー建設担当者による講演会も開催したところ、会期中は1,400人を超える方が来館され、好評を得ることができました。
また、開館30年記念企画展第2弾として、11月15日から24日まで「第30回清瀬美術家展」を開催いたしました。ギャラリーには、市内在住在勤の美術家を中心とした作家の皆さんによる絵画・彫刻等の26作品の展示と、清瀬美術家展の30周年という節目を祝う記念事業としてワークショップを併せて開催したところ、油絵や日本画の制作に挑戦する企画が参加者に大好評でありました。
7つ目は、図書館開館40周年記念事業についてであります。
8月15日から9月14日まで、「ベストセラーで見る40年」と題して、40年間のベストセラーを集めた特別展示を、10月5日には直木賞作家阿刀田高さんをお招きし「読書はやっぱり楽しいぞ」をテーマに記念講演会を実施いたしました。
当日は台風による悪天候にも関わらず多くの方々が来場され、読書の素晴らしさや名作の解釈、日本語の奥深さから図書館の在り方まで、落語への造詣も深い阿刀田さんの巧みな話術による講演を楽しんで頂きました。
また、10月18日には東京子ども図書館の内藤直子さんをお招きし、子どもの時の読書経験の大切さをテーマとした講演会を実施いたしました。
8つ目は、石田波郷俳句大会についてであります。
10月26日、けやきホールで第6回目となる石田波郷俳句大会を開催いたしました。
今回は全国41の都道府県から、昨年の投句数を上回る、1万433句の投句があり、過去最高の投句数を更新いたしました。
特に市内の小中学生の投句数が昨年に比べて大幅に増加していることは、放課後子ども教室「まなべー」や出前俳句教室など、学校での市民ボランティアの活動が実を結んできた結果であると思います。また、今年は初めて神津島の小中学校からも投句を頂いたことから、今後は俳句を通じた交流の広がりも期待してまいりたいと思います。
9つ目は、管理職のフロアマネージャーについてであります。
市では、4月から多摩26市一番の窓口を目指す取り組みの一環として、1階市民課フロアにフロアマネージャーを配置しておりますが、10月20日より、朝の1時間、管理職が交代でフロアマネージャーを担当しております。このことにより、全庁的に取り組みの意識を高め、更なる市民サービスの向上を図ってまいります。
10番目は、各地域で行われた円卓会議などについて申し上げます。
第六小学校地域では、10月5日に六小円卓会議による第6回うめのたけまつり、第七小学校地域では10月25日に七小円卓会議による第2回芝生まつり、中里地域では10月5日に中里地域防災会による防災炊き出し訓練、竹丘地域では7つの自治会で組織するチーム竹丘による第3回秋の防災交流会が開催されました。
いずれのイベントも地域の方々のご協力とご尽力により、災害への備えや地域の交流を広める良い機会となりました。
また、芝山小学校区と第四小学校区の円卓会議は、これまで約1年間に渡り合同で開催されてきましたが、今後、新たに四中校区円卓会議として活動を継続することとなり、9月15日に発足式が行われました。最近の活動では、議会からもご提案いただいた避難所運営ゲーム(HUG)が行われ、平時からの備えの大切さを参加された皆さんで共有することができました。
今後もこうした取組みを通じて、地域のつながりの活性化に繋がるような支援を行ってまいります。
11番目は、秋の市内一斉清掃についてであります。
11月9日、市内全域を対象に秋の一斉清掃を実施いたしました。当日は小雨の降る中、83団体、2千人を超える方々にご参加をいただき実施することができました。
今回の清掃で集めたごみの量は1.6トンと、昨年よりも少なくなりました。また、市役所職員もボランティアとして多数参加し、柳瀬川や空堀川の清掃を行い、河川周辺も大変きれいになりました。市民のまち美化意識が高まる中、これからも市民協働による美しいまち清瀬を残すための活動に取り組んでまいります。
12番目は、消防団OB会の発足についてであります。
昨今、国内においては地震のみならず、土砂災害や火山噴火など、多くの災害が頻繁に起こっております。こうした中、11月9日、清瀬市消防団が「清瀬市消防団OB会きよせ119会」を設立されました。
メンバーは、消防団員経験者を中心とした122人からなり、災害発生時において清瀬市消防団を後方から支援する活動を展開することになります。
秋に開催した3つのイベントについて
次に、この秋に開催しました3つのイベントについて申し上げます。
1つ目は、きよせ市民まつりについてであります。
10月19日に開催した市民まつりは、昨年と打って変わった穏やかな青空のもと、4万5千人の方々にご来場いただき賑わいを見せていました。
今年は市内3大学との連携事業として「まちの保健室」のブースを設け、市内3大学の先生方による社会福祉・薬・健康相談を実施したところ、40件ほどの相談がありました。これを一つのきっかけとして、今後も様々な面での連携を模索してまいりたいと思います。
2つ目は、農業まつりについてであります。
11月15日と16日、コミュニティプラザひまわりで今年も農業まつりを開催いたしました。
今年は天候不順などから出品内容が心配されましたが、農家の高い技術力が、例年に勝るとも劣らない、素晴らしい清瀬産の農産物を生産し、今年も審査員の先生方から東京都農業祭の出品と同等との高い評価を頂きました。
未来の清瀬の農家を担う若い人材を顕彰・激励する、農業後継者顕彰・新規就業者激励賞では、今年は9人の方が受章され、将来の清瀬の農業にとって大変頼もしく、また力強く感じた次第であります。
3つ目は、今年3回目の開催となる清瀬ひまわり市であります。
11月29日・30日の両日、幼稚園児の歌や鼓笛、老人クラブの皆さんによる踊り、清明ソーランや中学生のサクソフォンコンサートなどのイベントも行われ、賑やかに開催されました。
今回のひまわり市は、市内の農業者、商業者に加えて、昨年に引き続き立科町にもご参加いただき、29日には小宮山町長、宮下農業委員会会長もお見えになり、今後も交流を深めていくことなどについて意見交換をさせていただきました。
立科町のりんごや米などの特産品も販売され、多くの方が買い求めておりました。
最後に、10月26日、アミューホールで開催された、清瀬国際交流会主催の国際理解講座、「清瀬 世界医療文化遺産をめざして」の講演会についてであります。清瀬国際交流会より、結核研究所の石川所長とともにお招きいただきましたが、当日は約80人の方が来場され、熱心に耳を傾けてくださいました。
以上のほか、本定例会には平成26年度清瀬市一般会計並びに特別会計補正予算、難病疾患者援護金支給条例の一部改正などの案件をご提案申し上げておりますので、ご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。
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