平成26年第2回定例会行政報告
平成26年第2回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
私は、市民の皆さんが安全で安心して暮らせるまちづくりを最優先とした市政運営に取り組んできておりますが、その実践において欠かすことができない、最も大切なものの一つとして、市民の皆さんの共助の精神があります。3月から4月にかけて、その力が地域の防災・防犯に見事に発揮された事例が相次ぎましたのでご紹介させていただきます。
1つは3月29日未明、志木街道で交通事故が発生した際に、事故現場付近にお住いの住民並びに消防団員と市職員が協力して、横転した車から火が出ていた状態で閉じ込められていた運転手を救出し、迅速な対応で大惨事の発生を回避することができました。2つ目は自宅に振り込み詐欺の電話がかかってきた78歳の男性が、直ちに警察に通報し、警察と連携して犯人を逮捕して事件を未遂に防いだ事例です。そして3つ目が、新座市新堀付近の雑木林で発生した火災を、第十小学校の5年生2人が発見し、近所の人とともに消火活動を行い、延焼を防ぎました。
これらはいずれも消防や警察から表彰される大変な活躍でしたが、私が最も心を打たれたのは、関わった皆さんが、小学生から高齢の方まで多世代に渡ることです。
安全・安心の取り組みは、世代を通じて、様々な方によって支えられていることを実感するとともに、これからもなお一層、こうした市民の皆さんの努力や思いに応えていかなければならないと強く感じた次第であります。
3月以降の主な報告
それでは、まず1つ目に、新たな行政課題に対応するための組織の一部改正について申し上げます。
市では、第4次清瀬市行財政改革大綱において、改革の主軸の1つに、「人と組織の活性化」を掲げてきておりますが、今後の新たな行政課題に的確に対応するため、4月に組織の改正を行い2つの課を設置しました。
その一つは、「新庁舎建設室」であります。この部署は昨年度企画課内に設置した公共施設整備係を課に格上げし、新庁舎の建設に向け、現在策定中の新庁舎建設基本計画、来年度以降に予定している基本設計、実施設計、そして建設工事に関し、より多くの市民の方々からの意見を取り入れながら計画を着実に進めていくことを目的としております。
なお、現在策定中の新庁舎建設基本計画につきましては、昨年12月に立ち上げた、新庁舎建設基本計画策定委員会より、4月24日に基本計画の中間報告をいただきました。
この中間報告に対する意見を市民の皆さんから伺うため、5月11日に市民説明会を開催するとともに、5月1日から30日までパブリックコメントを実施し、現在集約を行っているところであります。今後も、市民ワークショップや市民フォーラム、市民説明会など市民参画の機会を設けるとともに、庁内の検討委員会、また、市議会の新庁舎建設耐震化特別委員会でもご議論いただきながら、進めてまいりたいと考えております。
もう一つは「市史編さん室」の設置であります。
昭和48年に「清瀬市史」を発行してから40年以上経過しており、見直しやその後の記録を編さんする時期に来ていることから、「清瀬市史」の全面的な改訂に向け、その専管組織となる「市史編さん室」を企画部内に設置しました。当面は、学識経験者などからなる「清瀬市史編さん委員会」を立ち上げ、市史の改訂にあたっての基本方針を策定したいと考えております。
2つ目は、まちづくり委員会からの提言についてであります。
去る5月24日の第11回まちづくりフォーラムで、まちづくり委員会より1年間の審議経過の報告と提言が発表され、27日にはまちづくり委員会の委員長より提言書を直接いただきました。
今年度は、「清瀬の行政・医療・歴史・文化・産業を案内する清瀬市魅力情報発信基地を設置すること及び清瀬ガイドマップの発行・配布を!」というもので、清瀬に存在する様々な魅力を市内外に向けて発信していくことについてご提案いただきました。少子高齢社会、人口減少社会が進行するなか、都市間競争を勝ち抜き「住みたいと思われるまち」「誇りたくなるまち」となるためには、従来の観光業務の枠を超え、市の魅力を発信していくシティープロモーションが重要であることから、その推進を図るため庁内に検討組織を設置し、この度の提言を踏まえて検討してまいります。
3つ目は、第4次長期総合計画策定の取組みについて申し上げます。
平成28年度以降の清瀬のまちづくりの指針となる、第4次長期総合計画を策定すべく、庁内において若手職員と管理職によるそれぞれの会議体を設置し検討を進めております。
新たな計画は行政や議会にとどまらず、市民、事業者、そのほか市に関わりを持つ全ての方々にとって、清瀬のまちづくりを理解していただく際の指針となるものにしたいと考えております。そのためには計画策定段階における市民の皆さんの参画が不可欠であることから、2月には地域別懇談会を3回にわたって開催し、地域の課題を含めた様々なご意見をいただくことができました。
来る6月22日にはワークショップを開催しますが、このワークショップには、無作為で抽出した2,500名にご案内状をお送りし、そのなかからお申し込みをいただいた90名程の方が参加される予定となっており、地域や年代、考え方の異なる皆さんから、様々なご意見をいただくことができるものと期待しております。
4つ目は、「清瀬市いじめ防止基本方針」の策定についてであります。
昨年公布・施行された「いじめ防止対策推進法」では、地方公共団体は「いじめ防止基本方針」を定めるよう努めることとされていることから、本市でもこれを受け、「いじめ防止基本方針策定委員会」を設置し、昨年来、計4回の協議を行い、このたび「清瀬市いじめ防止基本方針案」を取りまとめました。
内容につきましては、本日の全員協議会で、教育委員会より説明をさせていただく予定です。また、策定にあたって市民の皆さんの声を反映させるため、6月10日から30日までパブリックコメントを実施いたします。これらのご意見を踏まえ、本市の現状を踏まえた基本方針を作成し、社会総がかりでいじめ問題に取り組んでまいります。
5つ目は、美しくウオーキング事業についてであります。
「健康で明るく暮らせるまち」を目標に、今年度より市民の皆さんの健康づくりに対する関心と参加をさらに高めるため、「美しくウオーキング事業」を実施いたします。
ウオーキングは特別な道具もいらず、誰でも手軽に始められ、生活習慣病予防や脳の活性化など、健康効果が大きい運動法です。「歩いて、健康に!」をスローガンに、歩くことで運動習慣の定着を目指します。その第1弾として、5月25日、けやきホールにて、マラソンランナーの谷川真理さんを講師に迎え、ウオーキングの効果的な方法や正しいフォーム、運動することの大切さなどをテーマとした講演会を開催しました。
当日は350人もの参加がありましたが、これを契機として、健康増進に対する意識の一層の高まりを期待したいと思います。なお、今後は秋頃に、コースを設定して実際に市民の皆さんにウオーキングをしていただく事業を計画しております。
6つ目は、新型インフルエンザ等行動計画の策定についてであります。
新型インフルエンザは、ほとんどの人がそれに対する免疫を持っていないため、世界的な大流行となり、大きな健康被害とこれに伴う社会的影響をもたらすことが懸念されています。また、感染力の強い未知の感染症が発生し、同様なことが起こる可能性もあります。
これらが発生した場合には、国家の危機管理として対応する必要があることから、病原性が高い新型インフルエンザや同様に危険性のある新感染症が発生した場合に、迅速かつ的確な措置が講じられるよう、新型インフルエンザ等の発生時における措置などについて定めた「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が平成25年4月に施行されております。
市では、平成21年5月に「清瀬市新型インフルエンザ対策行動計画」を策定し、新型インフルエンザ対策を推進してきたところですが、この特措法第8条に基づき、今月末に新型インフルエンザ等対策協議会を設置し、新型インフルエンザのみならず、未知の感染症にも対応する新たな行動計画「清瀬市新型インフルエンザ等対策行動計画」を年内を目途に策定いたします。
7つ目は、先天性風しん症候群発生防止対策事業についてであります。
風疹に対する十分な免疫を持たない女性が妊娠中に罹患すると、胎児に先天性の心疾患、白内障、難聴等の先天性風しん症候群が生じる恐れがあるため、妊娠をする可能性がある女性や将来的に妊娠を希望する女性が、予防接種により風しんに対する十分な免疫を持つことが重要です。
そのため、妊娠を予定または希望する19歳以上の女性を対象に、5月1日から免疫保持の状況を確認するための抗体検査を全額公費で実施し、免疫が不十分であった場合には予防接種の一部助成を行う事業を始めました。このことによって先天性風しん症候群の発生防止を目指します。なお事業は来年3月末までとなっておりますので、今後も市報等を通じて広く周知を図ってまいります。
8つ目は、フロアマネージャーの配置についてであります。
市では多摩26市一番の窓口を目指す取り組みの一環として、4月から庁舎1階市民課フロアに「フロアマネージャー」を配置しました。
フロアマネージャーは、市役所に来庁された方々に積極的にお声掛けし、窓口の案内や記載の補助をするなど、分かりやすく親しみのあるサービスを提供するものであります。
来庁された市民の方からも好評をいただいておりますので、今後もより良いご案内ができるよう努めてまいります。
9つ目は、子どもたちが幸せに暮らすためのまちづくり勉強会についてであります。
この勉強会は、子ども関連部署の職員及び学校や公募の参加職員を含めたメンバー11人で組織し、平成23年1月から2年間に渡って、清瀬を故郷として育つ子どもたちが、幸せ感を持って過ごすことのできるまちはどうあるべきかを考えてまいりました。
子どもを保護し、健やかな育ちを保障する国内法の勉強や、子どもの権利に関する条例化を実施している先進市への聞き取り調査も行い、日本社会事業大学の特任教授である山下英三郎先生のご指導を受けながら取り組んだ結果につきまして、今議会中に報告書を配布させていただきます。
10番目は、小型ポンプ車の運用についてであります。
清瀬市消防団では、総務省消防庁より可搬ポンプや簡易担架、AEDなどを搭載した消防ポンプ車軽自動車両の無償貸し付けを受け、3月17日より運用を開始しました。今後は災害時や狭隘道路での消火活動などにおいて、この車両の特性を生かした迅速な対応が図れるものと考えております。
11番目は、オオムラサキの生育状況についてであります。
オオムラサキが飛ぶ雑木林の実現のために、平成24年度からオオムラサキの羽化事業に力を入れてきておりますが、今年も6月下旬から7月上旬にかけて、台田の杜に設置した飼育ケージの中で約100頭の幼虫が羽化する見込みです。
昔、市内でも見られたというオオムラサキが羽ばたけるような環境作りを引き続き進めていくとともに、市民の皆さんに雑木林を身近に感じていただき、緑地環境保全の啓発に繋がっていければと思います。
その他の報告
続きまして、3月から5月に行われた3つの事業についてご報告いたします。
1つ目は、郷土博物館の企画展であります。
郷土博物館では、3月8日から30日まで、企画展「ペーパーアーティスト太田隆司展-東京と清瀬」を開催しました。
ペーパーアート作家として広く活躍されている市内在住の太田隆司氏が制作された、およそ50点の作品の展示のほか、期間中にご本人によるギャラリートークと、小学生を対象としたペーパークラフト教室を、当初は1回ずつの予定でしたが、多くのご希望をいただいたことから、太田氏のご協力により2回ずつ実施することができました。市の内外から反響も多く、期間中5千人の方々にご来場いただきました。
2つ目は、総合水防訓練であります。
5月24日に、柳瀬川護岸、金山橋付近で、清瀬市総合水防訓練を実施しました。当日は地域住民の皆さんをはじめ、各関係機関など360人を超える方々にご参加をいただきました。
訓練の内容は、消防署、消防団、市職員、各自治会をはじめとした市民合同で家屋等の浸水対策となる土嚢作り及び水のう工法の実践と、東京消防庁第8方面本部からのハイパーレスキューによる人命救助訓練のほか、昨年10月、伊豆大島では台風26号の影響で甚大な被害を受け、住民への避難勧告や避難指示の課題が浮き彫りとなったことから、今年度は一部の自治会にご協力をいただき、避難勧告及び避難誘導訓練を取り入れるなど、市民に対する防災意識の高揚を図ったところであります。
3つ目は、市内一斉清掃についてであります。
5月25日、市内全域を対象に一斉清掃を実施しました。
今年は104団体、2,400人以上の参加をいただき、集めたごみの総量は2.1トンと昨年より少なくなりました。また、市職員も自主的に参加し、柳瀬川や空堀川の清掃を行い、河川周辺も大変きれいになりました。市民のまち美化意識が高まるなか、これからも市民の皆さんとの協働により、美しいまち清瀬を残すために努力してまいります。
最後に今後実施する3つの事業について申し上げます。
1つ目は、「第2回きよせの環境・川まつり」であります。
見て、来て、体験しようをテーマに、7月26日に台田運動公園と隣接する柳瀬川で開催します。会場には37の環境関連のブースが並び、各団体の展示や体験コーナー、ボート遊びや、いかだコンテストなど様々なイベントが実施されます。環境について身近な問題として考え、学べるような内容を企画しておりますので、ぜひご来場いただければと思います。
2つ目は、きよせひまわり市であります。
農業者と商工業者の連携により、今年度もコミュニティプラザひまわりを会場に、6月22日、8月24日及び11月29日と30日両日の3回開催いたします。3回目には今回も長野県立科町からお米やりんごなどの特産品の出店が行われます。
3つ目は、ひまわりフェスティバルであります。
今年で7回目を迎える清瀬ひまわりフェスティバルは、下清戸三丁目の石井ファームと小寺ファームにご協力をいただき、8月16日から31日まで開催いたします。
昨年度は期間中の天候にも恵まれ、また、イベントが内外に広く知られるようになったことで6万人を超える方々にお越しいただきました。近隣にないスケールのひまわり畑は、美しさとともに、農のある風景の一つの象徴として清瀬の魅力を伝える大きな観光資源でもありますので、今後も関連イベントも含めて充実を図ってまいります。
以上、行政報告といたします。
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