平成25年第2回定例会行政報告
平成25年第2回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
芸術や文化は、人間を形成するために最も大切なことの一つであります。3月26日、コミュニティプラザひまわりで市内在住の彫刻家・城田孝一郎先生の作品「フローラ花を贈る」の設置除幕式を執り行いました。この作品は、長野県阿南町にある城田孝一郎彫刻芸術資料館に展示されていた作品を、城田先生のご厚意により、清瀬市に寄贈していただいたものであります。当日、城田先生から「子どもたちをはじめ、多くの市民の皆さんに見てもらい、手で触れて親しみ、大切にしていただきたい。多くの人の手に触れられることで、作品も味わいが増すことになると思うし、作品に込めた思いを感じたり、芸術的な感性を育むことにつながればうれしく思う」とお話をいただきました。
ケヤキ ロード ギャラリーをはじめ、市民の皆さんが身近に触れることのできる貴重な作品が、清瀬市にまた一つ増えたことで、芸術的な感性や心を育み、文化の創造につながっていけばと願っております。
3月以降の行政上の主な事項
それでは、まず1つ目に、公共施設の耐震化について申し上げます。
市役所庁舎及び旧耐震基準で建築された16の公共施設の耐震化につきましては、昨年6月に市議会の公共施設耐震化検討特別委員会が設けられ、これまで、庁内の検討と合わせて、市議会の特別委員会でも議論が重ねられてまいりました。そうしたなか、5月27日に議長より、特別委員会の検討結果について報告をいただきました。
旧耐震基準で建築された16の公共施設につきましては、昨年度実施した耐震診断結果に基づき、耐震性能が不足している木造の学童クラブと老人いこいの家、及び鉄筋コンクリート造の竹丘学童クラブの耐震補強工事を今年度実施してまいります。また、市役所庁舎につきましては、特別委員会の検討結果を真摯に受け止め、できるだけ早く耐震化の整備方針をまとめ、市民の皆さんからご意見をお聞きする場を設けたいと考えております。
2つ目に清瀬市地域防災計画の見直しについて申し上げます。
阪神淡路大震災後、平成8年度に策定し、平成18年度に修正した現在の地域防災計画は、東日本大震災における幾多の想定を超える状況から、改めて見直しが求められております。
地域防災計画の見直しにあたり、市役所内の横断的な検討に基づく実効性のある計画とするため、昨年5月に、全庁的な組織として清瀬市地域防災計画策定委員会を設置し、1年間にわたる審議検討を重ね、5月14日、防災会議に素案の上程を行ないました。併せて、計画の実効性を担保し、すべての職員の防災意識の高揚を目指すために、災害対策本部マニュアル、避難所運営の手引きなど、各種マニュアルも検討し、防災会議に報告いたしました。地域防災計画につきましては今年度中に策定すべく、今後、市民の皆さんのご意見を伺い、東京都と調整していきたいと考えます。
3つ目は、市民に対する防災関連事業についてであります。
市民の皆さんの防災意識の啓発を図るとともに、安全・安心なまちづくりを更に進めるため、「清瀬市防災マップ・洪水ハザードマップ」を作成し、3月末に全戸配布いたしました。
防災マップには市内の避難所の位置やAEDが設置されている公共施設などの防災情報を、洪水ハザードマップには東京都が発表している「柳瀬川、空堀川流域浸水予想区域図」を基に、最大の降雨が起きた場合に浸水が予想される区域を色分けして表し、避難方向などを明記しております。
また、今年度から、「自分の命、自分のまちは、自分たちで守る」を基本理念とした地域の防災活動を効果的に行う自主防災組織に対し、消火用具や資器材の購入経費などの補助を開始いたしました。こうした取り組みにより、自治会などによる自主防災組織の結成を促し、地域の防災活動を効果的に図っていくとともに、市民の皆さんの防災意識を高めてまいりたいと考えております。
一方、5月25日には、金山橋付近において実践的総合水防訓練を行いました。こうした機会を通じて、日頃から訓練を積み重ねておくことが、いざという時に市民の命と安全を守るという意識の向上と行動力につながるものと考えております。
4つ目は、風しん緊急対策事業についてであります。
都内では、平成24年の夏に風しん患者の報告数が急増し、都市部を中心に、これまでにない規模の流行が続いております。平成25年5月までに都内で報告された風しん患者は、35歳から39歳の男性の報告が最も多くなっており、全報告数のうち20歳以上が約90%となっております。女性は20歳代が48%となっておりますが、「ワクチンの接種をしたことがない」、あるいは「接種したかわからない」という割合が全体の90%を超えていることからも、ワクチンを接種していれば、感染・発症を防ぐことができたと考えられます。
このようなことから市では、東京都の緊急対策を受け、19歳以上で風しんにかかったことがなく、予防接種を受けたことのない方を対象に、妊娠を予定又は希望している女性と、妊娠している女性の夫に対して自己負担1,000円で予防接種を実施する風しん緊急対策事業を4月15日より開始いたしました。今後も風しんに関する注意を喚起しながら、制度の周知を図ってまいりたいと考えております。
5つ目は、H7N9型鳥インフルエンザの対応についてであります。
3月末に中国国内で感染発生後、中国国内における感染者は130人を超え、死者も30人を超えております。台湾でも感染者が見つかるなど、ウイルスの拡散や人から人への感染、突然変異による毒性の変化が懸念されているところでありますが、現時点では爆発的な流行には至っておりません。しかしながら、発生地域の広がりや、散発的に感染するケースが出ていることから、まだ予断を許さない状況にあると言えます。
政府は5月、H7N9型鳥インフルエンザを感染症法に基づく指定感染症とする政令を施行し、警戒体制を継続する方針を打ち出しております。また、これに先立ち、4月13日に新型インフルエンザ等特別措置法が施行されたことを受け、法に基づき市が新型インフルエンザ等対策本部を設置するにあたって必要な事項を定めた、清瀬市新型インフルエンザ等対策本部条例案を策定し、本議会に提案させていただいておりますので、ご審議賜りますようお願いいたします。
6つ目は、障がい者の利用に係る公共施設の使用料等減免についてであります。
障がい者に関する制度改革が進むなかで、市では障がい者総合支援法などに基づくサービスの充実に取り組んでいるところでありますが、障がい者やその介護者の負担軽減と社会参加を一層促進していくため、4月から市の公共施設を利用する場合の使用料等を減免する制度を実施いたしました。現在3団体が登録を受けておりますが、今後も制度の周知に努めてまいりたいと思います。
7つ目は、スポーツ祭東京2013第68回国民体育大会の開催についてであります。
今年度は、いよいよ開催の年を迎えました。清瀬市では、国体正式競技として、女子サッカーが、9月30日、10月1日、10月3日の3日間、下宿第三運動公園サッカー場で開催されます。また、本大会に先立ち、9月8日には国体デモンストレーション行事として、都内の小学生女子を対象としたスポーツサッカーが開催されます。
市では、昨年のリハーサル大会での検証を十分に活かしながら、国体本番の成功に向けた準備を進めておりますが、清瀬市の国体競技は「女子サッカー」だということを全ての市民の皆さんに知って頂けるよう、より一層のPR活動を展開してまいります。既にペデストリアンデッキとアミュービルの壁面に大きな開催PRシールを貼り、清瀬駅北口バス乗り場付近には4面看板を設置し、市民の気運醸成に努めてきております。今後は、清瀬駅北口駅前広場のバス乗り場前に国体カウントダウンボードを設置して、国体開催までの日数を表示してまいります。また、清瀬駅南口の駅舎壁面を利用したPRシールの貼りつけなど、関係機関とも調整しながら、駅南口でのPR活動も積極的に進めてまいりたいと考えております。引き続き、大会の成功に向けて、皆さまのご支援・ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。
8つ目は、長期総合計画の策定に向けた検討状況についてであります。
まちづくりを進めていく上での指針である長期総合計画は、現行の計画が平成27年度で計画期間を終了するため、次期の中長期的な計画の策定に向け検討作業を進めておりますが、4月19日には、自ら手を挙げた若手職員29人によるプロジェクトチームを立ち上げました。
現在、まちづくりの目指す方向や視点、計画の期間、策定過程での市民参画の手法など計画策定の方針について検討を進めているところであります。これからの清瀬を担っていく若手職員のプロジェクトチームで、今後の清瀬市のまちづくりについて十分議論して欲しいと考えております。
9つ目は、清瀬市まちづくり委員会からの提言についてであります。
平成24年度の清瀬市まちづくり委員会では、市民の皆さんからの提案7件が審議され、そのなかで、喫煙の規制に関する条例の制定について、5月13日に委員長より提言をいただきました。現在、市は、市民の皆さんの喫煙について、まちの美化及び危険の回避の観点から、歩行中または自転車等の乗車中における喫煙を禁止しているところでありますが、提言では、更に、喫煙しない方々の快適性の確保や健康被害の未然防止の観点から、市が積極的に喫煙規制の取り組みを行うべきとされております。条例制定に当たっては、専門の委員会を設置し、より多くの市民による議論を経ること、喫煙者にも配慮した上で実効性のあるものとすることなどのご意見を合わせていただいておりますので、今後検討を進めてまいりたいと考えております。
10番目に、コミュニティはぐくみ円卓会議の取り組み状況についてであります。
これまでの六小、七小、三小の各校区に続き、3月21日、芝山小学校及び第四小学校区において、合同の円卓会議を開始いたしました。既に2回の会議を開催し、第1回目の会議には12人、第2回目には22人の方々にご参加いただき、地域の課題などについて話し合っていただいております。
地域のコミュニティは安全で安心して暮らせるまちづくりには欠かせないものであり、災害時には地域の力が求められます。市では、この取り組みを早期に全小学校区域に広められるよう引き続き努めてまいりたいと思います。
11番目に、旧都立清瀬小児病院の跡地について申し上げます。
昨年から行われておりました建物の解体工事も終わり、敷地の周りの囲いが撤去され、中がよく見えるようになりました。建物もなくなったため、その敷地の広さと、アカマツを中心とした緑の広がりに、清瀬の原風景を見るような感動を得ることができます。先日、市議会議員の皆さんとともに視察をし、この貴重な景観を何としても残したいという気持ちを改めて強く感じたところであります。
基本的には公園として活用していきたいと考えておりますが、今後、東京都の動向を注視しながら、しっかりと要望を続けてまいりたいと思います。また、今後、市民の皆さんのご意見をお聞きする場も設けたいと考えております。
今後実施する5つの事業
最後に、今後実施いたします5つの事業について申し上げます。
1つは、きよせニンニンスタンプ事業であります。
清瀬市と清瀬商工会では、商工会に加盟する商店の活性化を図ることを目的に、きよせニンニンスタンプ事業を6月15日から開始いたします。この事業は、加盟店で買い物をした際に、500円ごとにスタンプを押印し、20個をためて応募すると、9月と12月の2回行う抽選で総額400万円の金券が、総勢224人の方々に当ります。そして、その金券を商工会加盟店で使用してもらうことで二重の経済効果を生み出し、市内の商店の活性化を図ります。
2つ目は、きよせひまわり市であります。
農業者と商工業者の連携により、今年度もコミュニティプラザひまわりを会場に、7月7日、8月24日及び11月30日と12月1日両日の3回開催いたします。特に、11月30日と12月1日には、長野県立科町が参加して、お米やリンゴなどの特産品を販売いたします。また、今年の清瀬にんじん焼酎「君暮らす街」を6月5日より限定3,000本販売いたしますので、是非お買い求めいただきたいと思います。
3つ目は、プラスワンのひまわりフェスティバルであります。
今年で6回目を迎える清瀬ひまわりフェスティバルは、下清戸三丁目の石井ファームと小寺ファームにご協力をいただき、8月17日から9月1日まで開催いたします。今年は、見晴らし台を1か所増設するほか、8月24日には、ひまわりを通じた婚活事業を行い、出会いの場を創出する企画も予定しております。また、ひまわり市や気象衛星センターではお天気フェアも開催されますので、今年も「プラスワンのひまわりフェスティバル」に、多くの方々に訪れていただきたいと思います。
4つ目は、郷土博物館の企画展「染める・織る・縫う」であります。
この企画展は、清瀬市の伝統文化を学び、継承していくための重要な事業の一つとして毎年開催しているもので、今年は7月10日から15日まで開催いたします。「先人の知恵に学ぶ」をテーマに、郷土博物館が主催している伝承スタジオ事業のなかの衣の3事業、和裁・染物・はたおり教室の講師と受講者の作品を展示いたします。
また、郷土博物館は、小学校の社会科見学や中学校の体験活動などで活用していただいているところでありますが、博物館と小中学校との連携を深めるために、6月より郷土博物館活用検討会議を設置いたします。この会議では、市内の小中学校の先生方と情報交換や協議を行い、学校教育のニーズに応じた展示内容や事業展開を工夫し、郷土博物館を授業や自由研究の場として子どもたちに一層積極的に活用してもらいたいと考えております。
5つ目はきよせの環境・川まつりであります。
例年5月に開催していた「環境フェア」と7月に開催している「川まつり」を、本年は一本化し、7月27日に開催いたします。この2つのイベントは、昨年度、共に5回目を数え、清瀬市環境基本計画に基づく環境学習の面において、市民の皆さんに浸透してきているところではありますが、一層の浸透を図るためにリニューアル開催をします。皆さまぜひお誘い合わせのうえ、ご来場いただければと思います。
以上のほか、本定例会には、清瀬市子ども・子育て会議設置条例などの案件をご提案申し上げておりますので、ご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。
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