平成24年第3回定例会行政報告
平成24年第3回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
はじめに、7月5日にご逝去されました星野繁前市長に心より哀悼の意を表します。星野前市長は、「個性を活かしたまちづくり」を信念に清瀬のまちづくりに尽くされ、在任中は、昭和58年から12年の歳月をかけて行った清瀬駅北口再開発事業を完成させたほか、厳しい財政状況を打破するため数次にわたる行財政改革に取り組み、増え続ける行政需要に対応するとともに、清瀬市まちづくり基本条例を制定し市民協働のまちづくりを進めるなど、現在のまちづくりの基礎を築きあげられました。あらためて星野前市長の生前のご功績をたたえるとともに、安らかなご冥福をお祈り申し上げます。
次に、先般のロンドンオリンピックでは、清瀬市出身のサイード横田仁奈さんが、新体操団体競技で日本チームとしては12年ぶりに7位入賞を果たされました。8月15日には、市役所に入賞の報告に来てくれましたので、世界の大舞台での活躍を称えたところであります。
平成23年度一般会計決算の概要について
それでは、まず、本定例会に提案しております平成23年度一般会計決算の概要についてご報告申し上げます。
歳入総額は277億474万円、歳出総額は265億3,423万5千円で、歳入歳出の差し引き額は11億7,050万5千円となっております。翌年度へ繰り越すべき財源は、芝山小学校校舎大規模改造事業費と小学校エアコン整備事業費で1億2,327万5千円となっており、これを差し引いた実質繰越額は10億4,723万円で、前年度よりも4億5,259万円の増となっております。
歳入総額では、市税の増加や旧第九小学校跡地が8億5千万円で売り払いできたことによる財産収入の増加、また、普通交付税が前年度より2億3,351万円の増額となったものの、普通建設事業費の減少にともない市債が前年度より10億2,120万円と大きく減額したことにより、前年度よりも5,067万円の微減となっております。一方、歳出総額では、生活保護の増加等による扶助費の増加や旧都立清瀬東高校跡地購入に係る借入金の一部繰上げ償還による公債費の増加がありましたが、清瀬市民センター再整備事業や小中学校校舎耐震補強事業が完了したことや、清瀬都市開発株式会社への出資が終了したことなどから、前年度よりも5億6,004万4千円の減となっております。
こうしたなか、まず、歳入でございますが、景気の低迷が続き、市税で個人・法人市民税が1億円を超える大幅な減額となりましたが、固定資産税や市たばこ税が増加したことなどにより、全体では前年よりも8,117万円の増となっております。収納率も昨年度の95.8%から96.7%と0.9ポイント改善し、26市中7位から3位に上昇しております。また、地方交付税におきましても、交付額が前年度よりも2億5,708万9千円と大幅な増額となりましたことから、主な税連動交付金や地方特例交付金の減額はあったものの、経常一般財源では2億4,933万円の増となっております。
歳出では、経常経費であります物件費や公債費、特別会計への繰出金の増加などで、経常経費充当一般財源は前年度よりも5,432万円の増となりました。
このような決算の状況から、経常収支比率につきましては、経常一般財源の増加が、経常経費充当一般財源の増加を上回ったため、前年度の93.3%から92.1%と1.2ポイントの改善となり、初めて26市の経常収支比率の平均と同じ数値になっております。しかし、経常収支比率が26市平均まで改善したとはいえ、公共施設の耐震化など、今後の行財政の課題を考えますと、今まで以上に行財政改革を進め、健全な市政運営に努めていかなければならないと考えております。
6月以降の主な事業について
次に6月以降の主な事業について申し上げます。
1つ目は、総合防災訓練についてであります。
8月26日に、第八小学校及び清瀬市役所で、総合防災訓練を行いました。東日本大震災から1年半を経過し、より実践的な訓練をめざし、これまでの学校における避難所開設や救出救護、避難訓練、火災防御訓練などのほか、市役所に災害対策本部を設置し、ブラインド訓練として、当日様々な被害想定を与え、職員がどう対応できるかの訓練を行いました。そして、その行動内容を第三者にチェックしていただきましたので、今後の対策に役立ててまいりたいと考えております。
当日は、市職員に第3次非常配備態勢を発令し全職員の参集を指示したほか、猛暑のなか地域住民の皆さんをはじめ、各関係機関など2千人以上の方々にご参加いただき、震災への備えを確認することができました。
2つ目は、立科町との災害時相互応援協定についてであります。
7月24日に、清瀬市と長野県立科町とで、災害時相互応援協定を締結いたしました。災害時の円滑な対応には、被害を受けていない遠方の自治体からの応援が有効なことから、今後、どちらかの地域で災害が発生した際に、食糧や飲料水を含む物資や応急復旧に必要な機材の提供、職員派遣、被災者の一時受け入れなどを、この協定に基づき速やかに行います。立科町には、市の保養施設清瀬市立科山荘があることから、これまでも多くの交流がありましたが、この協定締結を機にさらに交流を深めてまいりたいと思います。
また、災害時に自宅や避難所での生活が困難な方の避難先となる二次避難所の指定に向けて、5月に特別養護老人ホーム5か所及び障がい者関係施設3か所と協定を締結いたしましたが、8月23日には、ラビアンローゼ、ラビアンローゼ富士見、たけおかの介護老人保健施設3か所とも災害時における二次避難所の利用に関する協定を締結いたしました。さらに、避難所で必要となる介護用品等の供給に関する協定をホームケアセンターイワサキと愛ケアの2事業所と締結し、避難者の移送に関する協定を清瀬福祉移送センターせせらぎの会、清悠会ケア・センター悠々の会と締結することができました。
二次避難所等の協定締結につきましては、引き続き市内の関係施設とご相談をさせていただきながら進めてまいりたいと考えております。
3つ目は、メール一斉配信サービスについてであります。
このサービスは、事前に登録することにより、小中学校や保育園、学童クラブから保護者への緊急連絡手段の一つとして、メールを配信するものであります。さらに、市民の皆さんには、防災・防犯情報やイベント情報をメールでお知らせするとともに、市職員の緊急招集を一斉配信することにより、災害発生時の初動対応の確実かつ速やかな実施を図ります。
なお、メール一斉配信サービスの希望者の登録は10月より開始する予定であります。
4つ目は、放射線量の測定についてであります。
まず、空間放射線量につきましては、月1回、清瀬小学校での定点測定を引き続き行うとともに、市民の皆さんからご要望のある公共施設での測定を行っておりますが、いずれも毎時0.02から0.05マイクログレイと安定しております。また、市内認可保育園と小中学校の給食食材の放射性物質検査につきましては、2週間ごとに8品目程度を検査しておりますが、これまですべての食材で放射性物質は検出されておりません。空間放射線量の定点測定及び給食食材の放射性物質検査につきましては、今後も継続して行ってまいります。
さらに、8月27日には、土壌の放射性物質検査として、保育園や小学校など8か所の砂場を検査し、結果を市のホームページに掲載いたしましたが、安心していただける数値となっております。
5つ目は、小中学校普通教室へのエアコンの設置についてであります。
教育環境の充実を図るため、平成23・24年度の2か年で、すべての小中学校の普通教室にエアコンを整備する計画を進めてまいりましたが、今年度整備した小学校6校の工事も完了し、7月4日には、すべての小中学校でエアコンの使用を開始することができました。
子どもたちからは、「これまで30度以上の教室で我慢してきたけれど、これで授業に集中することができる」と喜ばれております。夏休み中の補習授業でも活用し、2学期以降の暑い日にもエアコンによる学習効果の向上が期待できるものと考えております。
6つ目は、保育園の待機児童解消についてであります。
今年度は、4月当初から待機児童が50人を超える状況にあり、抜本的な解消を図るため認可保育園の誘致等に取り組んでおりますが、それと合わせて応急的な措置として行っております弾力的な運用をさらに拡大することといたしました。現在、準備を進めており、今後、10人ほどの待機児童の入園を図りたいと考えております。
7つ目は、歩行喫煙及び自転車乗車中の喫煙禁止についてであります。
4月1日より「清瀬市まちを美しくする条例」が一部改正され、歩行中や自転車などに乗っての喫煙が禁止されたことにともない、これまでに、清瀬駅周辺でのマナーアップキャンペーンや市報での呼びかけを続けてまいりましたが、8月1日からは、午前9時から11時と午後1時から4時まで、まち美化重点地域である清瀬駅周辺とけやき通りで、歩行喫煙禁止強化パトロ-ルを行っております。職員が歩行喫煙者などに対して、ごみや吸いがらを拾いながら注意や指導を行い、清瀬駅北口周辺では、喫煙場所への誘導を行っております。今後も、たばこを吸う方々に対して、マナ-やモラルを守っていただくため、継続して市報などで周知徹底を図り、さらに美しいまち清瀬の実現を図ってまいります。
8つ目は、入札による電力購入契約についてであります。
電力の小売自由化にともない、小中学校14校及び市役所はじめ市内の公共施設8施設の電力購入契約について入札を行い、小中学校については、7月より株式会社エネットと電力購入契約を結ぶことができました。電力使用量にもよりますが年間約400万円の経費削減効果を見込んでおります。市役所等の公共施設につきましては応札がありませんでしたが、今後も特定規模電気事業者の供給状況を見ながら、入札を検討してまいりたいと考えております。
9つ目は、図書館の開館日と開館時間の拡充についてであります。
地域図書館の開館日の拡充につきましては、これまで利用者の皆さんからご要望をいただいておりましたが、10月より下宿・野塩・竹丘図書館の定期休館日を、現在の月曜日と火曜日の週2日から、月1回の館内整理日を除く火曜日を開館し、月曜日のみ休館日といたします。これで、市内すべての図書館で休館日が週1日となります。また、下宿図書館につきましては、開館時間を水曜日が午後1時から7時まで、木・金曜日が午後1時から5時までとしておりましたが、午前中の開館を希望される方が多いことから、開館時間を月曜日を除く毎日、午前10時から午後5時までに変更し、午前中からご利用いただけるようにいたします。
この夏行われましたイベントなどについて
次に、この夏行われましたイベントなどについてご報告申し上げます。
1つ目は、清瀬ひまわりフェスティバルについてであります。
今年で5回目を迎えた清瀬ひまわりフェスティバルは、今年も石井ファームのご協力をいただき、8月18日から31日まで開催いたしました。小学生による種まきや、農ある風景を守る会を中心とした多くのボランティアの皆さんにご協力いただき、昨年より1万3千人多い、約5万人の方々にお越しいただきました。
今年は、プラスワン事業として、8月26日に、気象衛星センターで「お天気フェア」を開催していただき、普段は見ることのできない気象衛星センターの施設の見学など、訪れた皆さんに清瀬のひまわりフェスティバルでしかできない体験をしていただきました。25日には、地元婦人会の皆さんによるフラダンスでフェスティバルに花を添えていただいたほか、期間中は近隣の農家の方がひまわりの切花体験、新鮮な地元野菜の直売を行い大変ご好評をいただきました。
また、今年は、レンタサイクル事業として、ひまわりフェスティバルの期間中、清瀬駅と秋津駅から会場までの交通手段に、環境に優しい自転車のレンタルを開始し、多くの方々にご利用いただきました。今後、「さくらまつり」や「カタクリまつり」に向けてさらに周知してまいりたいと考えております。
2つ目は、きよせひまわり市についてであります。
農業者と商工業者の連携による新たな事業として、6月より、コミュニティプラザひまわりで、「きよせひまわり市」を開催しております。これまでに、6月24日、7月29日、8月26日の3回実施いたしました。1回目となった6月24日には48店が出店し清瀬の新鮮な野菜やにんじんを使った和菓子などが販売され、約5千人の方々にご来場いただきました。また、商工会青年部が新たな試作品として「にんじんアイス」を販売したところ、大好評を頂き完売いたしました。これが新たな清瀬の特産品として販売されることを期待したいと思います。
2回目の7月29日には、幅広い年齢層の方々に楽しんでいただけるよう、猿まわしの公演や健康ワンポイントアドバイスのコーナーなども設けられました。3回目の8月26日は、ひまわりフェスティバルの開催期間中であり、相乗効果により多くの方々にご来場いただきました。この「きよせひまわり市」を通して、各種団体の交流が深まり、さらに清瀬の産業が元気になればと考えております。次回、4回目は12月16日に予定しておりますので、多くの市民の皆さんに足を運んでいただきたいと思います。
3つ目は、オオムラサキの羽化事業についてであります。
4月に、東京たま広域資源循環組合から譲り受けたオオムラサキの幼虫100頭を、コミュニティプラザひまわりにある飼育ケージにて大切に育ててまいりました。その結果、6月28日の早朝から羽化が始まり、その後、合計25頭の成虫が誕生いたしました。紫色の羽を広げたその雄大な姿は、「さすが国蝶」と感じさせる感動的な姿でありました。自然界での羽化率は1%、ケージ等のなかでは20%と言われておりますが、今回は25%の幼虫が羽化いたしました。
7月25日と8月7日には、市内の小中学生を対象に観察会と観賞会を実施し、延べ56人の方々にご参加いただき、雑木林や生態系の保全の重要性をしっかりと感じていただいたと思います。
その後、産卵まで至りましたが、残念ながら幼虫にはなりませんでした。現在来年に向けて、継続して飼育していけるよう、関係機関と調整をしております。
4つ目は、ピースエンジェルズの広島派遣についてであります。
小中学生を平和記念式典が行われる広島に派遣するピースエンジェルズ事業は、今年で18回目を数え、これまでに229人の小中学生に広島の平和記念式典への参加や平和記念資料館の見学、被爆体験者の講話の聴講など、直接過去の事実を体感してもらっております。今年も8月5日から7日まで、10人の小中学生をピースエンジェルズとして派遣いたしました。そして、8月26日に行われた平和祈念フェスタのなかで報告会が行われ、ピースエンジェルズ一人一人の直接見たり聞いたりして得たものの報告は、今年も素晴らしい内容であり、私も大いに感動したところであります。ピースエンジェルズの子どもたちには、戦争の恐ろしさや平和の大切さを実感していただけたものと思っております。
スポーツ祭東京2013(東京多摩国体)について
次に、スポーツ祭東京2013(東京多摩国体)について申し上げます。
女子サッカーの日本代表、なでしこジャパンがロンドンオリンピックでも銀メダルを獲得し、ますます女子サッカーが盛り上がっております。そうしたなか、清瀬市が女子サッカーの会場となるスポーツ祭東京2013も、いよいよ1年後に迫ってまいりました。今年はリハーサル大会として、10月13日に、第48回全国社会人サッカー選手権大会が下宿第三運動公園サッカー場で開催されます。
スポーツ祭東京2013を市全体で盛り上げるため、現在、清瀬駅北口のクレアビル壁面に国体PRの懸垂幕を設置しているほか、ペデストリアンデッキにも横断幕を設置し、来年の国体で「清瀬市は女子サッカー開催」を市民の皆さんに広くPRしております。今後は、清瀬駅周辺の清瀬北口睦会商店街振興組合、清瀬南口商店街振興組合、清富士会、清瀬銀座会などの商店会にご協力をいただき、各商店会の街灯下に「スポーツ祭東京2013女子サッカーPRバナーフラッグ」の掲揚を計画しております。すでに、清瀬北口睦会商店街振興組合の街灯下にバナーフラッグを掲げさせていただきましたが、今後も各商店会と調整しながら順次行ってまいりたいと考えております。
来年の本大会に向けて、さらなるPR活動を進め、市民の皆さんとともに盛り上げてまいりたいと考えておりますので、ご協力をお願いいたします。
最後に、今後実施いたします事業について申し上げます。
郷土博物館では、9月8日から23日まで、企画展「屏風で読む版画平家物語」を開催いたします。版画家・井上員男氏の作品「版画平家物語」を通して、平家物語の内容を一層深く理解していただける企画となっております。この作品は、一の谷の合戦や壇ノ浦の合戦など六曲12作に及ぶ大作で、井上氏が独自に開発した技法により、濃淡がよく表現されているのが特徴と言われております。ぜひご覧いただきたいと思います。
そのほか、9月17日には敬老大会、10月6日・7日にはアイレックまつり、10月8日には市民マラソン大会、そして10月21日には市民まつり、10月28日には石田波郷俳句大会、11月17・18日には農業まつりを開催いたしますので、ご来場くださいますようお願いいたします。
なお、本定例会には、平成24年度清瀬市一般会計補正予算や清瀬市防災会議条例の一部を改正する条例などの案件を提案させていただいておりますので、よろしくご審議賜りますようお願い申し上げまして、行政報告といたします。
より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
未来創造課マネジメント係
〒204-8511
東京都清瀬市中里5-842 清瀬市役所3階
電話番号(直通):042-497-1807
電話番号(代表):042-492-5111
ファクス番号:042-492-2415
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。