平成23年第3回定例会行政報告
平成23年第3回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
市長就任以来、市内各地や市長室で、実に多くの方々とお会いし、お話を伺ってきました。それぞれの場で、「手をつなぎ、心をつむぐ、みどりの清瀬」を訴えさせていただきましたが、その具現化を多くの場で実感することもできました。
一方、庁内では、ボトムアップを呼びかけ、各部課長から課題等についてのヒアリングを行うとともに、各現場に出向き、多くの職員から様々な現場の声を聞いています。
そうしたなか、庁内に行財政改革実行プロジェクトチームが立ち上がりました。このプロジェクトチームは、人材育成の視点からも公募により職員を募集し、新人職員から課長職まで31人の職員が自ら手を上げてくれました。8月2日の第1回会議には、私も出席し、メンバー一人一人から意気込みを聞きましたが、皆、清瀬をよくしたいという思いに溢れ、今後の活躍を期待しているところであります。
平成22年度一般会計決算の概要
それでは、はじめに、本定例会に提案しております平成22年度一般会計決算の概要についてご報告申し上げます。
歳入総額は277億5,541万円、歳出総額は270億9,427万9,000円で、歳入歳出の差し引き額は6億6,113万1,000円となっております。
翌年度へ繰り越すべき財源は、地域活性化・きめ細かな交付金、住民生活に光をそそぐ交付金事業などで6,649万5,000円となっており、これを差し引いた繰越額は5億9,463万6,000円となり、前年度よりも約9,866万円の減となっております。
平成22年度では、地方交付税が伸びた反面、市税や繰越金で減額があったため、歳入総額では前年度よりも4,743万2,000円の微減、一方、歳出総額では、子ども手当の制度開始、生活保護の増加等による扶助費の増加、コミュニティプラザひまわり、清瀬けやきホールの開館に伴う物件費の増加がありましたが、定額給付金事業がなくなったことや清瀬都市開発株式会社への出資で貸付金が皆減したことから、前年度よりも8,097万2,000円の微増となっております。
まず、歳入でございますが、景気の後退が続くなか、市税が前年度よりも1億6,208万円の減となっているほか、地方消費税交付金や地方特例交付金などもそれぞれ減となったものの、地方交付税及び臨時財政対策債は前年度よりも大幅に増額となっていることから、経常一般財源では8億1,071万円の増となっております。
歳出では、義務的経費であります人件費で、職員数の削減、給与のマイナス改定などにより、2億2,627万円の減となっているものの、扶助費で子ども手当と生活保護等の増による2億4,708万円、その他特別会計への繰出金や公債費の増加もあり、経常経費充当一般財源では、前年度よりも4億8,879万円の増となりました。
このような決算の状況から、経常収支比率につきましては、経常一般財源の増加が、経常経費充当一般財源の増加を上回ったことから、前年度の95.3%から93.3%と2ポイントの改善となっております。なお、26市の経常収支比率の平均は、前年度の93.2%から92.5%と0.7ポイント改善となっており、26市中14市が改善傾向となっております。当市も改善したとはいえ、いまだ厳しい経済状況のなか、今後も適正な財政運営に努めていかなければならないと考えております。
6月以降の主な事業
次に6月以降の主な事業について申し上げます。
まず、安全・安心なまちづくりのための事業について申し上げます。
1つ目は、総合防災訓練についてであります。
8月28日に第七小学校を会場に、総合防災訓練を実施いたしました。3月11日の東日本大震災を受けて、今回は各避難所の開設や市民の皆さんによる救出救護訓練など、より実践的な訓練を中心に実施いたしました。当日は、地域住民の皆さんをはじめ、各関係機関など多くの方々にご参加をいただき、いつ起こるかわからない震災への備えを確認することができました。
2つ目は、家具転倒防止器具の支給についてであります。
今回で3年目を迎えますが、今年度も7月19日から8月5日まで、無償で支給する家具転倒防止器具の申請受付けを行いました。ご自身で器具の取り付けが困難な高齢者等の世帯への取り付け支援も含め、市役所及び松山・野塩出張所で申請を受け付け、15日間で1,437件の申請がありました。
3つ目は、高齢者の熱中症対策についてであります。
今年も8月に入り猛暑日が続きましたが、市では、東京都の補助金を活用し、在宅の65歳以上の方へ、熱中症予防グッズとして、水に浸して首に巻くネッククーラーを配布いたしました。配布は、高齢者の皆さんの安否確認を兼ね民生・児童委員や老人クラブのご協力を得るとともに、出来るだけ早くお届けするためシルバー人材センターに委託し、啓発チラシとともにお届けいたしました。また、高齢者の皆さんに昼間涼しい室内でお過ごしいただけるよう各老人いこいの家を「猛暑避難場所」として開設しております。
4つ目は、放射線量の測定についてであります。
市では、東日本大震災における原発事故に伴う放射線の飛散に対し、市民の皆さんに安心していただくため、明治薬科大学のご協力をいただきながら、市内14か所で空間放射線量を定期的に計測し、ホームページ等で公表しております。測定数値につきましては、市民の皆さんの健康を害する値は測定されておりませんので、ご安心いただきたいと思います。
また、保育園や小中学校の給食に使用しております食材の放射線量の測定につきましても、明治薬科大学にご協力いただき、10月から実施したいと考えております。
5つ目は、病児保育室「チルチルミチル」の開設についてであります。
清瀬の子育て支援は、市と子育て支援に取り組んでいただいているNPO法人などの方々との連携・協働により多くの成果を上げておりますが、本日、新たな子育て支援施設として、病児保育施設「チルチルミチル」が、武蔵野総合クリニック内に開設されました。お子さんが病気やけがで保育園や学校などでの集団生活ができない、でも、保護者の皆さんもどうしても仕事を休めないといった場合に、病児保育室を求める声が多くありました。病児保育室は近隣市でもまだなく、またひとつ「子育てしやすいまち清瀬」として充実することができました。
次に、この夏行われました2つのイベントについてご報告申し上げます。
1つは、清瀬ひまわりフェスティバルであります。
今年で4回目を迎えた清瀬ひまわりフェスティバルは、今年も下清戸三丁目の石井ファームにご協力いただき8月20日から31日まで開催いたしました。小中学生による種まき、そして、農ある風景を守る会を中心としたボランティアの皆さんにご協力いただき、今年も市内外から多くの方々にご来場いただきました。
フェスティバルの期間中、私も何度か足を運びましたが、市外から来ていただいた方も多く、都内最大級のひまわり畑をご堪能いただくとともに、直売所では清瀬産の野菜が毎日売り切れるなど、今年も「みどりの清瀬」、そして「清瀬の農のある風景」をしっかりとPRできたイベントとなりました。
もう1つは、平和祈念フェスタであります。
8月16日から28日まで、「平和祈念フェスタin清瀬」をクレアギャラリーとアミューホールで開催いたしました。
市民の皆さんによる実行委員会で毎年企画していただいておりますが、8月28日には、アミューホールで、広島の平和記念式典に参加したピースエンジェルズの報告会やジャーナリストの伊藤千尋(ちひろ)さんによる講演会を開催いたしました。平成7年から実施しているピースエンジェルズの広島派遣は、今回で219人となり、小中学生が直接見たり聞いたりして得たものの報告は、今年も素晴らしい内容であり、私も感動したところであります。ピースエンジェルズの皆さんには、今回の経験を活かし、友達や家族などに平和の大切さをしっかりと伝えていってほしいとお願いいたしました。
現在進めている行政課題
次に、現在進めております行政課題について申し上げます。
まず、第4次行財政改革実施計画について申し上げます。
庁内のプロジェクトチームや市民の皆さんによる検討委員会を経て、今年の1月に第4次清瀬市行財政改革大綱を策定いたしましたが、この大綱に示された取り組み事項について、平成27年度までの5年間で実施する年次計画を示した実施計画をまとめております。今回の行財政改革の柱の一つであります職員の人材育成の実施計画とあわせ、本定例会の最終日に説明させていただきたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
2つ目は、組織の見直しについて申し上げます。
平成24年度からの地方分権に伴う権限移譲事務に対応できる組織とするため、また、職員体制に見合った組織を構築するため、7月に、課長職で構成する組織及び業務の見直し検討会を設置いたしました。検討会からは、11月に検討結果の報告を受けることになっておりますので、検討結果を受け、平成24年度からの新たな組織を構築してまいりたいと思います。
3つ目は、旧第九小学校跡地の売却について申し上げます。
売却にあたっては、良好で魅力的な住宅地を形成し、将来的にも誇れるまち並みとなるようにしたいと考えております。そのため、市が提示する条件を取り入れて、宅地開発の提案をしていただいた企業から購入者を選定するプロポーザル方式を採用して処分を進めたいと思います。
8月29日には、清瀬市財産審議会において処分価格についてご意見を頂戴いたしましたので、近日中にプロポーザル参加応募の告示をして、11月には知識経験者等からなる選定委員会において落札候補企業を選定し、12月には議会の議決をいただき売却手続きを行いたいと考えております。
4つ目は、小中学校へのエアコン設置工事について申し上げます。
震災の影響により機器の確保が難しいことや国庫補助金の凍結などがありましたが、東京都市長会からの要望により、東京都の補助制度は国庫補助に関係なく実施されることとなりました。また、8月の市長会において、国に対しても東京都市長会として補助の要望をすることとなりました。いずれにしましても、清瀬市としては、第六、第八及び清明小学校と中学校全校について、今年度中に設置できるよう現在準備を進めております。また、残りの学校についても予定通り平成24年度に実施させていただきたいと思います。
5つ目は、平成25年に開催される国体、スポーツ祭東京2013について申し上げます。
これまでに、実行委員会を2回、より専門的な分野について協議する3つの専門委員会をそれぞれ1回開催し、国体開催の基本的な方針と歓迎計画や競技運営計画、輸送交通計画など9つの計画を定めさせていただきました。今後は、これらの計画に基づいて、今年開催される山口国体の視察結果も参考にしながら具体的な事項について実施要領を定めていきたいと思います。
また、会場となる下宿第三運動公園サッカー場は、日本サッカー協会公認の人工芝のピッチや常設のスタンド、トイレなどを整備するため、改修工事に関する契約議案を本定例会に上程しておりますので、よろしくご審議いただきますようお願いいたします。
今後実施する事業
最後に、今後実施いたします事業について申し上げます。
郷土博物館では、企画展「じいちゃの見たもの描いたもの 熊谷(くまがい)元一(もといち)回顧展」を10月8日から23日まで開催いたします。平成22年11月に101歳で逝去された童画家で写真家の熊谷元一氏は、清瀬を第二の故郷として愛され、清瀬の自然を守る会の初代会長や郷土博物館の建設検討委員、協議会委員なども歴任されました。今回の企画展では、写真や童画の作品のほか、ご本人が愛用したカメラやスケッチブックなどの遺品を展示いたします。
そのほか、9月4日には健康まつり、9月19日には敬老大会、10月8日・9日にはアイレックまつり、10月10日には市民マラソン大会、そして10月16日には市民まつり、10月30日には石田波郷俳句大会、11月19・20日に今年はコミュニティプラザひまわりで農業まつりを開催いたしますので、ご来場くださいますようお願いいたします。
なお、本定例会には、平成23年度清瀬市一般会計補正予算や清瀬市市税条例の一部を改正する条例などの案件を提案させていただいておりますので、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げまして、行政報告といたします。
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