令和3年第3回定例会行政報告
令和3年第3回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症関連の状況について
はじめに、新型コロナウイルス感染症関連の状況について申し上げます。
4度目となる緊急事態宣言が東京都に発令された7月12日以降、新型コロナウイルスの感染拡大が続き、8月5日には、東京都の新規感染者数が初めて5千人を超える事態となりました。
このような状況を受け、政府は、8月17日に、緊急事態宣言の発令を13都府県に拡大し、その期限を9月12日まで延長しましたが、感染が地方に急拡大したことから、8月27日には、発令中の緊急事態宣言について8道県が追加され、21都道府県に拡大されました。
このように感染が全国に波及している第5波の特徴は、感染力が極めて強いとされるデルタ型変異株の急速な拡大にあり、これまでにはあまり見られなかった若い世代間での感染が広がり、重症化するケースも増えてきております。
感染状況を示すレベルは、43都道府県で最も高い「ステージ4」の感染爆発段階で、全国の新規感染者数も8月中旬以降は2万人を超える日も目立ち、療養者や入院患者の急増による医療体制のひっ迫が問題化しております。
このような状況を受け、8月18日に、東京都市長会は東京都知事に対し、自宅療養者など市民を守るための早期の仕組み構築など、新型コロナウイルス感染拡大から市民を守るための緊急要望を行いました。
清瀬市でも、8月に入ってから感染者数が急増し、8月29日までで363人と、前月の感染者数の約4.3倍になっています。
7月、8月の年代別感染者数を見ますと、20歳未満から30歳代の若年層の割合が全体の約6割を占めており、清瀬市でも若年層の感染割合が増えています。また、40歳代から50歳代は重症化のリスクも高まっており、入院数が急増しております。
市民の皆さんには、人の流れを抑え、人と人との接触の機会を減らすなど、引き続き感染防止策の徹底を図っていただくとともに、今まで以上に強い緊張感を持った対策をお願いいたします。
次に、新型コロナウイルスワクチン接種の状況についてであります。
高齢者への接種は、7月末までの接種完了を目指し、下宿地域市民センターや東京病院での集団接種の実施など、医療機関と連携して接種体制を強化いたしました。その結果、7月末の時点で高齢者の82.9%が1回目の接種を、77.8%が2回目の接種を終え、概ね目標は達成できたものと考えております。8月に入ってからも接種は進んでおり、8月25日時点の集計では高齢者の83.8%が2回目の接種を終えております。
64歳以下の方につきましては、接種券を、基礎疾患のある方や障害者手帳の所持者などに先行して発送し、7月15日には接種対象となる満12歳以上の全市民への発送を完了いたしました。接種の予約につきましては、ワクチン供給量の関係で、用意できる予約枠に限りがあるため、年齢順に予約受付を実施いたしました。
50歳から59歳の方は8月2日に、40歳から49歳の方は8月16日に、19歳から39歳の方は8月30日に、それぞれ予約の受付を開始しました。満12歳以上の小・中学生及び高校生につきましては、夏休み期間を利用して接種を受けられるよう、7月21日に前倒しして予約受付を開始いたしました。現在は、接種対象となる満12歳以上の全市民が予約可能となっております。
なお、妊娠している方及び同居の家族で、ワクチン接種を希望する方には、できるだけ早く接種できるよう、コールセンターで相談を受け付けております。
8月30日時点での接種率は、接種対象者約6万9千人のうち、1回目の接種が済んだ方は53.5%、2回目の接種が済んだ方は42.2%となっております。まだ接種が完了していない市民の皆さんには、少しでも早く受けていただけるよう最善を尽くしてまいります。
次に、公共施設の利用につきましては、緊急事態宣言の期限である9月12日までの間、感染防止策を徹底していただいた上で、各施設の定員を通常の5割程度に制限し、閉館時間を午後5時までとして夜間帯の利用を中止しております。
市主催の各種イベントにつきましては、感染の拡大を招くことが危惧されることから、昨年同様、「総合水防訓練」、「きよせの環境・川まつり」をはじめ、「清瀬ひまわりフェスティバル」の実施を見合わせたところですが、これらイベントの実施に替え、「きよせの環境・川まつり」については、環境保全に対する啓発に繋がる活動をしている団体の取り組みをWeb上で紹介する準備を進めております。そして、「清瀬ひまわりフェスティバル」については、「ひまわりの清瀬を風化させないでほしい」といった多くの声をいただいたことから、清瀬ひまわりフェスティバル関係者の皆さんからひまわりの種をいただき、市内の公共施設や小・中学校、保育園等で一斉に開花させる取り組みを実施しました。現在、各箇所で開花の時期を迎え、その様子を市のホームぺージで掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
また、9月以降に予定されていた「敬老大会」、「総合防災訓練」をはじめ、今年度は分散型で実施を予定していた「きよせ市民まつり」や「農業まつり」につきましても、現下の状況を踏まえ、残念ながら実施を見合わせることといたしました。
新型コロナウイルス感染症の封じ込めに向け、市民の皆さんのご協力を重ねてお願いするとともに、皆さんのかけがえのない日常を守るため、引き続き内外の感染の状況を常に注視し、適切な情報提供を行ってまいります。
新型コロナウイルス感染症に伴う経済政策について
次に、新型コロナウイルス感染症に伴う経済対策についてであります。
市では、商工会と連携して、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により落ち込んだ消費の喚起とともに、売り上げが減少した事業主の皆さんに対して様々な支援策を講じております。
まず、市内の消費喚起を促す策として、市内で買い物やサービスを利用した際の支払額に応じて、商品券等が当たる「きよせニンニンスクラッチ事業」を7月から8月末まで実施しました。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により売上が減少した市内の中小企業及びフリーランスを含む個人事業者の方に対して、最大25万円の給付金を支給する制度を設け8月から実施しております。
さらに、市内店舗の消費喚起と新しい生活様式に対応したキャッシュレス決済の促進を図るため、バーコード決済サービス「PayPay」を活用した事業を本日から実施します。10月末までの期間中に、大型店やチェーン店等を除く対象店舗において「PayPay」により対象支払方法で支払いを行うと、後日決済金額の最大30%が戻ってくるキャンペーンを実施します。
また、コロナ禍で依然厳しい状況にある市内の飲食店等の支援と併せ、地産地消の推進を図るため、市内飲食店等が市内産農産物の仕入れを行った場合に、10万円を上限として、その購入費の5分の4を補助する飲食店応援事業を、本日から12月28日の間で実施します。
新型コロナウイルス感染症の収束の兆しが見通せないなか、引き続き支援を行ってまいります。
令和2年度一般会計決算の概要について
次に、本定例会に提案しております令和2年度一般会計決算の概要についてご報告申し上げます。
歳入総額は436億4,113万6千円、歳出総額は424億453万8千円で、歳入歳出の差し引き額は12億3,659万8千円となっております。また、翌年度へ繰り越すべき財源2,733万9千円を差し引いた実質収支は12億925万9千円となっております。
歳入では、地方交付税や財産収入が減少したものの、市税や国庫支出金の増加により、前年度よりも総額で119億2,756万円の増額となりました。一方、歳出では扶助費や積立金が減少したものの、補助費等や普通建設事業費などが増加したことなどにより、前年度よりも総額で114億2,466万円の増額となっております。
このようななか、まず、歳入の内訳でございますが、地方交付税が前年度よりも1億2,188万円の減額となりましたが、市税において、個人市民税の分離譲渡所得や納税義務者の増加などにより、市税全体では、前年度より2億2,889万円の増額となっております。また、国庫支出金は、特別定額給付金給付事業などにより90億6,947万円の増額となっております。
歳出では、扶助費が、児童扶養手当の支給月の変更などに伴い9,807万円の減額となったものの、特別定額給付金給付事業の増加に伴う補助費等が、79億8,742万円の増加、新庁舎建設に伴う普通建設事業費が25億7,983万円増加したことなどにより、全体で114億2,466万円の増額となっております。
また、経常収支比率につきましては、経常経費充当一般財源が、前年度よりも2億5,197万円の減額となったことに加え、経常一般財源が、市税や地方消費税交付金の増額などに伴い、前年度よりも3億3,232万円の増額となったことから、前年度の95.1%から3.5ポイント改善の91.6%となっております。経常収支比率は、コロナ禍において一時的に改善しましたが、今後の市税収入の減少は必至であることから、市財政を取り巻く環境は依然として厳しいと考えており、今後も健全な財政運営に努めてまいります。
東京2020オリンピック・パラリンピックについて
次に、東京2020オリンピック・パラリンピックについてであります。
東京2020オリンピック競技大会が、7月23日から8月8日までの17日間の日程で開催されました。また、8月24日からはパラリンピック競技大会が開催されており、連日熱戦が繰り広げられています。
本来であればオリンピック開催に先立って、その象徴ともいえる聖火リレーが行われ、清瀬市内でも聖火が繋がれていったはずですが、緊急事態宣言が再発令され、新規感染者数が増え始めた時期と重なり、残念ながら中止になってしまいました。
しかし、公道での聖火リレー実施に替えて、府中市の東京競馬場で点火セレモニーが行われ、ふじしま新体操クラブ出身のオリンピアン、川本ゆかりさんやサイード横田仁奈さんをはじめ18名のランナーが、トーチに灯した聖火を聖火皿まで繋ぎました。
また、パラリンピック開催に向け、8月20日には、「Share Your Light あなたは、きっと、誰かの光だ。」をコンセプトに、市内2か所の障害者施設で点火された炎の採火式が市役所で行われました。
今回のオリンピック・パラリンピックは、コロナ禍の厳しい状況のなかで実施される極めて異例な大会になりましたが、選手たちのたゆまぬ努力に裏打ちされ繰り広げられる熱戦の数々に、私たちは感動し、勇気づけられました。
清瀬市からも、第六小学校・第二中学校出身の久保田(くぼた)愛(まな)夏(か)選手が、カヌースプリント競技のカナディアンペア500メートルに出場しました。カヌー競技においてこの種目は、今回のオリンピックから新たに採用されたもので、力強く熾烈極まるゴール争いは圧巻でした。
桐明(きりあけ)輝子(てるこ)選手とペアを組んで臨んだ今大会、善戦及ばなかったものの私たちに夢と希望を残してくれたことは、何よりもかけがえのないものとなりました。先日は、オリンピック出場の報告のため市役所にお越しいただきましたが、明るい性格のなかにも競技に向けられた芯の強さが感じられ、今後への期待もさらに高まりました。久保田選手のさらなるご活躍を願い、引き続き応援してまいりたいと思います。
コワーキングスペース ことりば について
次に、コワーキングスペース ことりばについてであります。
8月1日、清瀬駅北口アミュービル5階に、きよせコワーキングスペース ことりばがオープンしました。前日にはオープニングイベントが開催され、テープカットなどのセレモニーと11店舗が出店する「ことりばフェスタ」が開催されました。
『ことりば』は「清瀬の森に小鳥が集い、育ち、羽ばたいていく」という願いをこめて命名されたもので、利用者同士の交流や地域とのつながりを深め、多様な働き方を総合的に支援することを目的とした施設であります。
コロナ禍で需要が増えているテレワークはもちろんのこと、資格取得のための勉強など、それぞれのニーズに合わせて、多くの方々にご利用いただければと思います。
文化勲章受章記念 澄川喜一展について
次に、文化勲章受章記念 澄川喜一展についてであります。
名誉市民で彫刻家の澄川喜一氏の文化勲章受章を記念した特別展を、7月3日から8月1日の間、郷土博物館で開催しました。
特別展には、澄川氏が木や石など自然の素材との対話を通して仕上げた、日本特有の造形美「そり」と「むくり」に着目した代表作「そりのあるかたち」シリーズなど30点以上の作品が展示されました。
期間中には、澄川氏の講演会や彫刻作品づくりの実演解説などのイベントが行われ、夏休みのひととき、親子で芸術に親しむ姿なども見られました。
公共施設再編計画(地域レベル編)について
次に、公共施設再編計画(地域レベル編)についてであります。
清瀬市公共施設再編計画(地域レベル編)につきましては、校長会への説明のほか、小・中学校の保護者の皆さんや地域の皆さんとの意見交換を重ねた上で計画(案)をまとめ、第2回定例会中の各派代表者会議でご説明をさせていただきました。
その後、計画(案)についての市民説明会を3回開催するなど周知に努めるなかでパブリックコメントを実施し、市民の皆さんより大変多くのご意見をいただきました。
今後、パブリックコメントでいただいたご意見などを踏まえ、最終的な取りまとめを行い、公共施設再編計画(地域レベル編)を策定してまいります。
新庁舎建設事業について
次に、新庁舎建設事業についてであります。
新庁舎建設事業は、旧第2庁舎の解体工事を終え、現在、旧本庁舎のアスベスト除去工事を行っております。アスベスト除去工事終了後、旧本庁舎の解体工事を本年12月末まで行い、来庁者用の駐車場整備など外構工事を行った上で、令和4年3月には一連の新庁舎建設事業を完了する予定であります。
みつばちプロジェクト 新商品の販売にについて
次に、清瀬みつばちプロジェクト、新商品の販売についてであります。
昨年、市制施行50周年を記念して販売し人気を博した「はちみつチーズジェラート」につづき、本年も、老舗百貨店、高島屋のプライベートブランド「ジェラテリア・パンチェーラ」が、市内の坂間園芸で作られたブルーベリーを使用した「ブルーベリーアーモンドミルクジェラート」の商品化を実現しました。
ブルーベリーソースがアーモンドミルクジェラートを包み込むように施されたこの商品は、9月11日から市内及び東久留米市の一部のセブン‐イレブン14店舗で限定販売いたします。
そのほか、ミツバチが巣をつくるために分泌する蝋でつくった「みつろうラップ」を郷土博物館で販売し、環境にやさしい暮らしに向けた提案なども行っております。
以上のほか、本定例会には、清瀬市一般会計補正予算などの案件をご提案申し上げておりますので、よろしくご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。
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