令和3年第4回定例会行政報告
令和3年第4回定例市議会の開会にあたり、行政報告を申し上げます。
まず、野塩地域市民センターの火災についてご報告申し上げます。
去る10月9日午後0時15分頃、改修工事中のため休館している野塩地域市民センター1階読書室の一部において火災が発生いたしました。この火災によるけが人はありませんでしたが、市民の皆さんに、多大なるご迷惑、ご心配をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。今後、このようなことが起こらないよう、安全な管理体制の徹底に努めてまいります。
また、今回の火災は、清瀬しらうめ幼稚園職員の方々の迅速な初期消火により、被害を最小限度に食い止めることができました。心より感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症関連の状況について
それでははじめに、新型コロナウイルス感染症関連の状況について申し上げます。
全国各地で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症第5波は、ワクチン接種が進んだことにより感染者数が減少傾向に転じ、9月30日には緊急事態宣言が解除されました。国の新しいレベル分類のための指標によると、現在は「レベル1」で、安定的に一般診療が確保され、新型コロナウイルス感染症に対し医療が対応できている状況に落ち着いています。
東京都においても、新規感染者数が30人以下の状態が続いており、直近のモニタリング会議で、医療提供体制について、4段階の警戒度で最も低い「通常医療との両立が安定的に可能な状況」に引き下げられました。また、感染状況については、新規陽性者の数は直近7日間平均で14.3人と、前の週に比べ6.7人減少している状況から、4段階で最も低い「感染者数が一定程度に収まっている」に据え置かれました。
清瀬市内の新規感染者数も8月には386人と爆発的に増加しましたが、10月に入って減少傾向に転じ、下げ止まりの状態が続いております。
市民の皆さん、事業者の皆さんにとって明るい兆しが見えつつありますが、年末・年始を控えるこの時期、外出や会食の機会が増え、気が緩みがちとなります。改めて基本に立ち返り、これまで同様、感染防止策の徹底を図っていただくとともに、第6波の襲来に備え、引き続き緊張感を持った行動をお願いいたします。
次に、新型コロナウイルスワクチン接種の状況についてであります。
ワクチン接種につきましては、希望する全市民への接種を11月末までに完了させることを目標としておりました。この目標を達成するため、市内医療機関での個別接種のほか、9月25日から11月4日までの毎週土曜日、日曜日は健康センターを、木曜日はアミューホールを集団接種会場とし、清瀬市医師会、清瀬市薬剤師会の協力を得て、1日最大300人への接種を実施いたしました。このような接種体制の強化により、集団接種が終了した11月4日時点で、1回目接種率が83.1%、2回目接種率が80.3%と、想定よりも早く8割の接種率を達成いたしました。また、直近の11月29日時点では、それぞれ84.8%、83.8%となっております。このように概ね接種が浸透してまいりましたが、引き続き一定規模の接種体制を維持し、未接種者への接種を進めてまいります。
また、2回目接種から原則8カ月以上経過した方に対する追加接種、いわゆる「ブースター接種」が12月から始まるため、現在その準備を進めております。主に病院などに勤務する医療従事者となりますが、本年4月までに2回の接種を完了した方々には、すでに追加接種用の接種券を発送いたしました。そのほかの市民の皆さんへの追加接種は、年明け以降から順次実施となる見込みです。引き続き、安全・安心な接種体制の構築に努めてまいります。
次に、公共施設の利用につきましては、感染防止策を徹底していただいた上で、各施設の利用可能定員を5割程度から従来の定員まで可能とするとともに、閉館時間午後5時までの制限を解除し、夜間帯の全面利用を再開しております。
新型コロナウイルス感染症に伴う経済政策について
次に新型コロナウイルス感染症に伴う経済対策についてであります。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって打撃を受けた市内の中小規模事業者への販売促進策として、昨年度好評であった「がんばるお店応援キャンペーン」の第2弾を12月末までの期間で実施しております。
また、9月1日から2カ月間実施をしたPayPay事業、「コロナに負けない!消費促進事業」の第2弾を年明けの1月4日より約1カ月の期間で実施します。期間中、大型店やチェーン店などを除く店舗で買い物をし、PayPayでお支払いいただいた場合、購入額の最大30%が戻ってまいります。新しい生活様式に対応したキャッシュレス決済のさらなる普及を図り、市内での購買促進につなげてまいります。
そのほか、本定例会にご提案しております令和3年度一般会計補正予算(第6号)は、国または東京都の月次支援金の給付を受けている事業者に対して10万円を給付する事業者継続支援金や、がんばるお店応援キャンペーン(第3弾)を行う経費など、新しい生活様式に対応した取り組みを進め、市民や事業者の皆さんの活気ある日常生活を1日も早く取り戻すための補正予算となっておりますのでよろしくお願い申し上げます。
令和4年度の予算編成について
次に、令和4年度の予算編成について申し上げます。
日本の経済・社会活動は、新型コロナウイルス感染症による甚大な影響を受け、依然として厳しい局面に立たされております。
そうしたなか、先に発表した国の令和4年度予算概算要求額は、一般会計で111兆6,559億円と4年連続で過去最大規模となり、8年連続して100兆円を上回る規模となっております。
一方、東京都では、令和4年度予算を、財政環境の先行きを見通すことが困難ななかにあっても、財政対応力を確保しつつ、都政に課された使命を確実に果たすことで、希望のある未来を切り拓いていく予算と位置づけ、予算編成が進められております。
このようななか、現在、令和4年度予算編成を進めておりますが、まず歳入の見込みでは、新型コロナウイルス感染症の影響により市税の急激な回復は見込まれないほか、地方交付税についても、国の概算要求を見るなかでは増額しておりますが、予断を許さない状況にあります。
歳出では、健康センター大規模改修工事など、老朽化した各公共施設の改修、都市計画街路事業などの大きな財源を伴う事業が予定されているほか、生活保護費、自立支援給付費などの社会保障関係経費の増額も見込まれております。このようなことから、令和4年度の予算編成は例年にも増して大変厳しい状況にありますが、新型コロナウイルス感染症の影響を、これまでの事業の在り方を見直す契機とし、自治体デジタルトランス・フォーメーションの推進などを図り、新しい生活様式にあった事業へと前向きに見直すとともに、第4次清瀬市長期総合計画・実行計画に掲げる事業のなかでも、優先度を見極め、予算の重点化を図ってまいります。
また、社会的に大きな課題となっている台風、地震に加え、感染症などの新たな課題に対応した災害対策としての、さらなる「安全で安心なまちづくり」の推進、安心して子どもを産み育てられるまちを目指し子育て世代包括支援センターとしての役割の充実を図るほか、公共施設の再編とともに、清瀬駅南口地域児童館建設に向けて取り組んでまいります。
さらには、都市計画道路や雨水幹線など長期的視点に立った都市基盤の整備、脱炭素社会に向けて、清瀬市の財産である豊かな自然環境を実感できる取り組み、健幸寿命を延ばすため、健康増進策を推進するとともに、高齢者の健康事業と介護予防の一体化の取り組みや地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいりたいと考えております。
9月以降の主な事業について
次に、9月以降の主な事業について申し上げます。
1つ目は、石田波郷俳句大会についてであります。
俳人石田波郷の没後40年を機に始まった石田波郷俳句大会は、すっかり俳句ファンの間で定着し、年々数多くの優れた作品が寄せられるようになってきています。13回目を迎える今年は、国内外から1万875句が寄せられました。
本庁舎1階の市民ロビーでは、11月1日から16日までの間、ジュニアの部三賞・入選作品の決定を記念して、清瀬市と石田波郷の関わりについての資料やジュニアの部の作品を展示し、多くの方々にご覧いただきました。今後も、清瀬からの俳句文化発信を旗印に、実行委員会をはじめ関係者の方々の支援を図ってまいりたいと考えております。
2つ目は、郷土博物館で行われた清瀬鉄道展についてであります。
10月2日から31日までの26日間、郷土博物館で特別展「走れ!清瀬鉄道物語」を開催いたしました。
今回の特別展は、清瀬駅・秋津駅の歴史の紹介をはじめ、開業当時に存在していた清瀬駅付近の分譲計画や青梅・越生に向けた幻の鉄道構想などの資料展示、記念講演会・関連イベントの開催やペーパークラフト作家 太田隆司氏による関連作品展示など、鉄道ファンのみならず皆さんが楽しめる企画となりました。
また、西武鉄道の全面的なご協力のもと、電車のヘッドマークや先頭車両のモックアップなど普段見ることができない貴重な資料をお借りすることができたことで、子どもたちの関心も高まり、期間中2,800人を超える多くの皆さんにご来場いただくことができました。3年後には、清瀬駅が開設100周年を迎えますので、再び西武鉄道のお力添えをいただきながら、記念事業の実施に向け検討を行ってまいりたいと考えております。
3つ目は、「ひまわりの清瀬」機運醸成事業についてであります。
清瀬の夏の風物詩「清瀬ひまわりフェスティバル」が昨年に続き2年連続で中止となったことで、賑やかな清瀬の夏への恋しさから、「ひまわりの清瀬を風化させないで欲しい」といった声を数多くいただくようになりました。
このような声を受け、市内の公共施設をはじめ、保育園、幼稚園や小・中学校など約110カ所に、ひまわりの花を一斉に開花させる取り組みを実施しました。そして、各所の開花状況を掲載した市のホームページのサイト「ひまわり日記 特別編」には、8月27日から10月8日までの間に約2,700件のアクセスをいただきました。ひまわりの種をご提供いただいた関係者の皆さんに改めて感謝申し上げます。
4つ目は、秋の市内一斉清掃についてであります。
新型コロナウイルス感染症感染拡大の影響により中止となっていた市内一斉清掃を、11月7日、2年ぶりに実施いたしました。緊急事態宣言は解除されたものの、コロナ禍の状況を踏まえるなかで、規模を縮小しての実施でしたが、60団体、約1,500人の方々にご参加いただき、約1.2トンのごみを収集することができました。
市民の皆さん一人一人の心がけによって、清瀬市のまちの環境が守られていることを改めて実感しました。さらに素敵なまちを目指して市民の皆さんとともに取り組んでまいります。
5つ目は、避難所運営訓練についてであります。
10月24日、コロナ禍における今後の震災や台風をはじめとする風水害への対応を図るため、清瀬第三小学校を会場に避難所運営訓練を実施いたしました。
清瀬第三小学校避難所運営協議会員の皆さんを中心に、他の避難所運営協議会員、市職員、消防団員、清瀬消防署をはじめとする関係機関が参加のもと、今回の訓練では、体育館における避難所受入れ体験、パーテーションやダンボールベッドなど各資機材の設置及び撤収を含む訓練に加え、校庭でのレスキューボックスを使用した救出救助体験や煙ハウス体験、ライフライン関係機関による体験ブースの展示など、防災に関わる知識や意識の高揚を図ったところであります。
一方、危機管理体制のさらなる充実を図るため、災害時に避難者の輸送を行うなどバスの有効活用を図る目的で株式会社ケンドリームとの間に締結した「災害時におけるバスの利用に関する協定」に続き、9月21日、株式会社バカンとの間に「災害時避難施設に係る情報の提供に関する協定」を締結いたしました。この協定の締結により、災害時に避難が必要な方に対し避難所情報が提供されることとなり、パソコンやスマートフォンから、開設された避難所の位置や混雑状況をリアルタイムに確認することが可能になります。
6つ目は、みつばちプロジェクトマルシェについてであります。
市ではこれまで、「みつばちプロジェクト」を通してさまざまな事業者・店舗との連携を図り、新たな商品を特産品として生み出し、限定販売会などにより内外に提供してまいりました。
昨年同様コロナ禍によりきよせ市民まつりが中止となるなか、10月17日、それらの商品を集めた「みつばちプロジェクトマルシェ」を市役所で開催いたしました。
マルシェでは、市役所産はちみつ「Kiyohachi」をはじめ、はちみつチーズジェラートやブルーベリーアーモンドミルクジェラートなど老舗百貨店 高島屋のプライベートブランド「ジェラトリアパンチェーラ」監修の人気ジェラートや高級食パン専門店「考えた人すごいわ」の「Kiyohachi」を練り込んだ食パンとラスク、そしてみつばちの巣から採れる蜜ろうを利用した蜜ろうラップなどを事業者の皆さんとともに販売いたしました。当日は生憎の雨にもかかわらず、早くから多くの皆さんが市役所を訪れ、改めて人気の高さをうかがうことができました。12月2日・3日には、第2弾を開催する予定ですので、ぜひご来場ください。
今後このような取り組みをしっかりと定着させ、清瀬の魅力発信をさらに充実させてまいります。
この「みつばちプロジェクト」を巡っては、ふるさとチョイスアワード2021「チョイス自治体職員部門」で、この取り組みの主役である建築管財課の職員が大賞候補としてノミネートされ表彰されました。ふるさとチョイスアワードは、地域で頑張る人にスポットを当て、ふるさと納税制度の裏側で起きた地域の変化や様々なストーリーを表彰するもので、今年は全国からの応募総数が過去最多の148件になりました。
今回は健闘むなしく大賞を逃しましたが、大賞候補としてノミネートされたことで、清瀬の魅力的な取り組みを全国に向け効果的に発信することができました。
7つ目は、地域活性化包括連携協定についてであります。
11月26日、市と明治安田生命保険相互会社及び第一生命保険株式会社並びに株式会社クルメディアは、それぞれが持つ資源やノウハウを有効に活用した協働によるまちづくりを推進していくための地域活性化包括連携協定を締結しました。
今後、健康づくりや地域産業の振興、災害対応、シティープロモーションの推進など、各企業の強みを活かした連携事項に基づき、実務的な協議を進め、実のある連携協力を実現してまいりたいと考えております。
5月に同様の協定を締結したコカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社との間では、すでに市内の公共施設等にフードロス対策自動販売機を6台設置し、食品ロスの削減やSDGsの取り組みを推進するなど、連携事業を着実に進めています。
8つ目は、清瀬市出身 東京2020大会出場アスリートによる講演会についてであります。
コロナ禍での厳しい状況のなかで開催された今回の東京2020オリンピックパラリンピック大会は、開催が一年間延期されるなど、極めて異例な大会運びとなりましたが、選手の皆さんが繰り広げる熱戦の数々に、私たちはいつになく感動し、勇気づけられました。
この大会には、清瀬市出身のカヌースプリント競技の久保田愛夏選手と車いすマラソン・トライアスロン競技の土田和歌子両選手も出場し、私たちに夢と希望を残してくれたことは記憶に新しいところであります。
そのレガシーを市民の皆さんの明日への活力につなげていくため、12月19日に両選手を清瀬けやきホールにお招きし、講演会を開催します。講演会では、大会出場までの努力や苦悩、そして競技を巡るさまざまなエピソードなどを中心にお話しいただく予定です。皆さんぜひご来場ください。
以上のほか、本定例会には、令和3年度清瀬市一般会計補正予算などの案件をご提案申し上げておりますので、ご審議賜りますようお願い申し上げ、行政報告といたします。
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