清瀬市の放射線量測定における「対応基準値」の考え方
年間1ミリシーベルト
国際放射線防護委員会(ICRP)勧告では、一般公衆に対する放射線量限度を、年間1ミリシーベルト以下としています。これは、一般の人が受ける放射線の量をなるべく低く抑えようとするための指標であり、健康に影響を及ぼすか否かを示す基準ではありません。また、この指標値には、
- 自然界から受けるといわれている年間2.4ミリシーベルト(世界平均)の放射線量や
- 医療行為によって受ける放射線量は含まれません
(日本の環境放射能と放射線については、下記関連リンクをご覧ください)。
(1)自然界から受ける放射線
- 大地からの放射線
- 宇宙からの放射線(宇宙線)
- 呼吸からの放射線
- 食物摂取からの放射線
があります。
(2)医療用放射線とは、レントゲンやCTスキャンなどによる診断やがんの治療など医療現場で使われる放射線です。
この値を基に、清瀬市内の空間放射線量測定における「対応基準」を以下のように考えました。
年間1ミリシーベルト以下から、毎時の値を算出する計算式
「年間1ミリシーベルト以下」(=「年間1,000マイクロシーベルト以下」)を基に、毎時の値を算出します。その条件として、一般の人の生活モデルとして国の原子力安全委員会で採用している方法を参考にします。1日8時間屋外活動を行い、残りの16時間は木造の家屋にいると仮定しています。木造の家屋にいた場合の「低減係数」は、原子力安全委員会発行の「原子力施設等の防災対策について」※1に記載されている「0.4」を、屋外にいた場合の「低減係数」は「1.0」を使用しています。
1000マイクロシーベルト÷365日÷24時間÷{(16時間÷24時間×0.4<低減係数>)+(8時間÷24時間×1.0<低減係数>)}=0.19マイクロシーベルト/時
この「0.19」には、自然放射線量が含まれていません。そこで、東京都の示す自然放射線量の国内平均値である0.05マイクロシーベルト/時注2を加算します。
0.19マイクロシーベルト/時+0.05マイクロシーベルト/時=0.24マイクロシーベルト/時
(注)注1・注2については下記関連リンクをご覧ください。
『0.24マイクロシーベルト/時』を清瀬市の「対応基準値」としました。
『0.24マイクロシーベルト/時』の基となる「ICRP」の年間1ミリシーベルトには、外部被ばくと内部ばくが含まれます。このたび、測定に伴い清瀬市が算出した毎時0.24マイクロシーベルトは、内部被ばく(呼吸によるもの・食物摂取によるもの)を含めた計算ではありません。
1)呼吸や2)食物摂取によるものについては、以下のように考えています。
- 呼吸による内部被ばくは、空気中の放射性物質が問題になりますが、現在東京都産業労働局の大気中の放射性物質の測定結果注3によると、ほとんど検出されていません。
- 食物摂取による内部被ばくについては、現在暫定規制値を超える飲食物は市場に出ていないこと、国が食品を通じた放射性物質の健康への影響について検討中であることから、今回の計算に含んでおりません。
(注)注3については、下記関連リンクをご覧ください。
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