市販薬の過剰摂取について
市販薬の過剰摂取について
1.市販薬の過剰摂取(オーバードーズ)とは
処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入できる風邪薬や咳止め等の薬物を、過量に服用することです。処方箋がなくても購入できる市販薬は、私たちの生活にとって身近な医薬品であり、安全性が高いと思われがちです。しかし、近年「意図的に、規定された用量や回数を超えて市販薬を使用する方法」が若年者を中心に広がっています。医薬品は安全に効果を発揮するために、用法・用量が決められています。そのため、市販薬であっても用法・用量を守らずに過量摂取すると、それまでの量では効かなくなることがあります。さらに服用を続けると依存症になり、自力ではやめられなくなったり、内臓障害が起こったり、最悪の場合は心肺停止で死亡に至るケースもあります。
2.オーバードーズの背景
10代・20代の若い世代を中心にオーバードーズが増加しており、薬物依存臨床では、2021年から2022年にかけて市販薬を主たる薬物とする症例が約6倍に増えています。「家庭環境」「家族との関係性」「いじめ」「学校での孤独感」「自己肯定感が低く自分に自信が持てない」等、人間関係や対人恐怖によるストレスやネガティブな感情への対処が動機となり、「つらい感情から解放されたい」という思いから市販薬に頼ってしまうことが考えられます。
3.ひとりで抱え込まずにご相談ください
オーバードーズによって傷ついた内臓はすぐには回復せず、とても危険といわれています。当事者の方の中には命にかかわることを漠然と自覚されていても、薬物を使いたい気持ちとやめたい気持ちという相反する感情が、同時に存在していることもあります。ご家族の方や周囲の方は、過量服用したことを責めたり、自分の価値観を一方的に押し付けたりせずに、本人が何に悩んでいるか根本的な問題を受け止め、一緒につらい気持ちに向き合う姿勢を示すことが必要です。しかし、深刻な問題が潜んでいる場合もあり、自分たちだけで解決しようとしても事態が悪化してしまうこともあります。まずは専門的治療の場へ導き、助言を受けながら治療を行うことが大切です。その他、東京都では本人やご家族の方から匿名でのご相談を受け付けています。
4.公的な相談機関
以下のURLにアクセスし、ご相談ください。
【東京都保健医療局】
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/anzen/kenkou_anzen/stop/kiso/overdose.html
5.知っておきたい薬の知識
医薬品を適正に使用していただくことを目的として、薬局や薬店では、薬の販売時に薬剤師や登録販売者が症状などの確認や、薬の注意事項についての情報提供を行っています。薬剤師や登録販売者の説明をよく聞き、また添付文書をよく読んで用法・用量を守り、医薬品を正しく使いましょう。お困りの場合は、以下のURLにアクセスし、ご相談ください。
【厚生労働省 日本薬剤師会】
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000666014.pdf
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