志木街道

通り過ぎる時代を見つめる緑のトンネル

人は「街道」という言葉にどんなイメージを持つのでしょうか。きっと志木街道にきてみれば、ここほど「街道」という言葉がぴったりなところはないと思います。

ここでは、うっそうと立ち並ぶけやき並木のそこここに、歴史の足跡がしっかりと残されていて、通る人々をタイムトリップさせてくれます。
なかでも街道沿いにある日枝神社や長命寺などの神社やお寺、そして、年代を感じさせる蔵やお地蔵様たちが、それぞれに味のある表情を見せています。
そうかと思えば、日中は、緑のトンネルの下を人や車が往来し、清瀬の幹線道路として、住民の生活に欠くことのできない大切な役割も担っています。

昔は、北関東や甲信越と江戸を結び、人や荷車が現在と同じように往来していたのでしょう。目をつぶると、車のエンジンの音に変わり、馬のひづめの音や、人々の騒音がよぎるような気がします。
今も昔も、通りすぎる人々や時代が移り変わっていっても、この街道はそれぞれの時代をしっかり受け止めて街と街とを結んでいます。