下宿内山遺跡(下宿3丁目)
大規模調査によって明らかになった縄文~近現代の複合遺跡
下宿内山遺跡は、柳瀬川右岸の低地に位置し、埼玉県新座市に隣接する旧石器~近現代にわたる複合遺跡です。現在の清瀬水再生センターの建設のため昭和51年(1976)~57年(1982)に発掘調査がおこなわれました。調査面積は約21万㎡と広範囲にわたり、そのため数多くの時代の遺構・遺物が見つかっていますが、特に奈良・平安時代と近世(江戸時代)に集中しています。縄文時代は前期の竪穴住居が、弥生時代も竪穴住居が見つかっています。奈良・平安時代では、8世紀前半~10世紀前半頃の竪穴住居70棟、掘立柱建物17棟などが見つかっています。特に9世紀後半には旧柳瀬川河道に大量の墨書土器が捨てられていたことや、10世紀前半にかけて4間×4間の大型掘立柱建物を中心とした掘立柱建物や大型竪穴住居が集中する地域が誕生していることが特徴としてあげられます。この大型竪穴住居からは、灰釉陶器皿、馬具、腰帯具の一部、横刀の一部など特殊な遺物が見つかっています。出土遺物の関係から大型掘立柱建物・掘立柱建物は当時の有力層の館の可能性が指摘されています。中世に入ると遺構・遺物は少なくなりますが、地下式抗や井戸が見つかっています。また、市内の板碑の大半がこの遺跡から出土しています。江戸時代である近世では江戸時代初期にこの地域を治めていた旗本太田氏の陣屋遺構や17世紀後半以降の農家の屋敷地14軒が見つかっています。明治時代以降では屋敷地や防空壕などが見つかっています。近世から近現代の屋敷地からは、膨大な数の陶磁器が見つかっており当時の農村の暮らしを復元することができる貴重な資料となっています。

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