市史編さん草子「市史で候」 二十八の巻 「夏だ!プールだ!清瀬市民プール小史」
二十八の巻:「夏だ!プールだ!清瀬市民プール小史」【平成28年7月26日更新】
蝉の声が聞こえています。
夏です。
プールのシーズンです。
ところで、プール、と聞いて、あなたが思い浮かべるのはどんなプールですか?
学校のプール?
スイミングスクールのプール?
遊園地のプール?
それとも…
市民プール!
今回は、この市民プールについて、ささやかな歴史をご紹介します。
現在、清瀬の市民プールは、市の北側、下宿二丁目、下宿地域市民センターの奥、八幡神社のそばにあります。
この下宿市民プールのオープンを伝える「市報 きよせ」昭和54(1979)年7月15日号に載っている案内図と配置図をご紹介しましょう。
案内図には、JR武蔵野線が「国鉄」武蔵野線と記されていますし、ガソリンスタンド(GS)など現在はなくなった施設の名前も見えて、時の流れを感じさせます。

下宿市民プールには、現在も変わらずこの図のように、幼児プール、25mの水泳プール、そしてウォータースライダーが備わったスライダープールという3つのプールがあります。
下宿市民プールがオープンしたのは、昭和54(1979)年7月20日。
このとき、清瀬市内には市民プールがもうひとつありました。
そのプールは、緑の松林に囲まれた所にあったのですが、さて、それはどこだったでしょう?
ヒントは、こちら。

ご名答。
市の南側、梅園一丁目、中央公園の中にありました。
この、市内で最初にできた市民プールがオープンしたのは、昭和47(1972)年7月22日。
長さ50m、幅20m。9コースとれる立派なプールでした。
翌年には、プールの半分が底約40センチかさ上げされて浅くなり、親子そろって楽しく泳げるプールになりました。加えてこの大きなプールの脇には、ひょうたん型の浅い幼児用プールもできました。
松林に囲まれたプール、いい感じです。
でも、なくなってしまったのですね。
市内の南と北にひとつずつ市民プールがあったのは、平成8(1996)年の夏まで。
中央公園にあったプールは、老朽化が進んだため、利用中止となりました。
その後、このプールは堆肥づくりに使われた時代もありましたが、公園敷地内に新たなオープンスペースを確保して市民の憩いの場や防災拠点として活用するため、プールと関連施設は平成23(2011)年度に撤去されました。
ここまでなら、なーんだ、知ってる!という方も多くいらっしゃるでしょうから、ここはもうひとひねり。
市民プールができるまで、清瀬の人々はプールに縁がなかったのでしょうか。
いえいえ、ありましたよ。
見つけました。「カッパの夢 完成近し」と題した昭和37(1962)年6月12日号の町報の記事。
その他付属施設としてシャワー洗眼所、足洗などがつき、7月の初めから使用できる見込みであります。
町では水泳の指導者講習会などを開き、子どもが安心してあそべるようにしたいとのことですが、清瀬中学校でも、水泳部ができ、この夏を楽しみにしております。
当時の渋谷邦蔵町長いわく、「プールと学校と水道、これは清瀬町が今年建設する目標の大きな柱です。」(「町報きよせ」昭和37年7月15日号)
学校というのは、清瀬第三小学校のこと。水道は、人口の急増に対応すべく建設された新しい給水場を指しています。

そして、町民待望のプールはこの年昭和37年7月7日に完成したのでした。
さて、この清瀬初の「町のプール」は、町報の他の号では「町立学校プール」とも書かれていて、その場所は「清瀬小うら」。
7月下旬から約1か月という開設期間のうち、月曜日~土曜日は小中学生のみ、日曜日は中学卒業以上の町民に開放されました(危険防止のため日曜日には子供は入れませんでした)。

昭和37年8月15日号1面では、「季節の話題」と題してプールで水遊びを楽しんでいる写真が掲載されています。
さながら、市民プール前史、といったところでしょうか。
いつの時代も暑い日の水遊びは格別ですね。
あなたの水の思い出、プールの思い出は?
この夏も安全に、たのしくお過ごしください。
- 市報および町報の記事を参考にしました。
- プール関連の記事が掲載されている市報、町報は下記の通り(それぞれの日付発行の号)
「市報きよせ」
平成9年7月1日、昭和54年7月15日、昭和54年2月1日、昭和53年12月1日
昭和53年8月15日、昭和52年2月15日、昭和51年8月1日、昭和51年7月1日
昭和48年7月15日、昭和47年8月1日
「町報きよせ」
昭和39年7月15日、昭和37年8月15日、昭和37年7月15日、昭和37年4月15日
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