市史編さん草子「市史で候」 十一の巻 「柳瀬川の桜」

ページ番号1001986  更新日 2020年9月28日

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市史編さん草子(ぞうし)「市史で候(そうろう)」 市史爺(ししじい) 清瀬市は、昭和45(1970)年10月1日誕生。市制施行50周年を視野に入れ、現在、清瀬の歴史をまとめる事業を展開中です。当ブログでは事業の経過報告のほか、清瀬の歴史や文化、自然を楽しくご紹介しています。

十一の巻「柳瀬川の桜」【平成27年3月20日更新分】

春は桜。
今年はいつごろ咲くでしょうか。

写真:桜の花

清瀬で桜といえば、柳瀬川沿いの桜並木。
毎年、さくらまつりも開かれ、たくさんの花見客でにぎわいます。

柳瀬川沿いは、前回のブログでもご紹介した通り、いろいろな鳥も観察でき、四季を通じて水辺の散策路は多くの人に親しまれていますね。

お天気がよければ、富士山の姿も眺められますし。


ところで、この桜並木、いつごろできたものかご存じですか?

市報きよせ縮刷版をひもといてみましょう。


昭和48(1973)1月1日号掲載『市長をかこんで新春座談会』のなかで、「安心して乗れる自転車道路というものを考えてもらえないでしょうか」という市民発言をうけて、「とてもよいことですが、それには2~3mの道路幅が必要ですね。台田団地の北側の柳瀬川沿いに自転車専用道路をつくる予定でいます。…」と当時の渋谷邦蔵市長が語っています。

あれ? 桜の話は?
はい。桜は、この自転車専用道路と関係があるのです。


写真:「サイクリング道路 建設始まる」の市報記事

その年の10月15日号には、『サイクリング道路 建設始まる』という記事が写真入りで市報一面に。

左上に写っているのは、台田団地。
道路脇の木もまだ細々としています。

記事は、「城前橋のところから、バス停第6保育所前までの土手沿い」に建設されるサイクリング道路の工事が始まったことを伝えています。

昭和48年ごろの清瀬は、都心へ通勤する人たちの、いわゆるベッドタウンとして発展中。
過去10年の人口増加は2.5倍!
雑木林や畑だったところに次々に住宅ができ、また、折から自動車の普及もあって、子供たちの安全な遊び場を確保すべく、公園整備が進められる傍ら、校庭開放や道路開放も行われていた時代でした。

そんな中、台田団地では昭和47年8月に入居が始まりました。
そして、地域の人口増に対応できるよう、第六保育園(昭和47年9月開園)、第九小学校(昭和49年4月開校)もつくられました。

かつて柳瀬川沿いには水田があったのですが、秋の収穫風景写真が町報を飾ったのも昭和44年まで。
団地は台田の新しい光景でした。

写真:「自然を生かしたサイクリング道路完成」の市報記事



そして。
市報きよせ昭和49(1974)年1月1日号。
「自然を生かしたサイクリング道路完成」という記事が出ています。
 

「台田団地北側柳瀬川沿いに自然を生かした「サイクリング道路」が、このたび完成しました。
この道路は、長さ1200m、幅員3mの道路で、子どもたちがのびのびと遊べるようにと、桜の木やベンチなども設けられています。
写真は、完成したサイクリング道路です。」
 

出ました。桜の木
「きよせさくらまつり」が開かれる台田運動公園の、あの桜です。
サイクリング道路として整備された道路は、現在、柳瀬川回廊の散策路として利用されています。

写真:桜並木とその下を歩く人々

 

あれから、40年、余。

立派になりましたね。

上の市報掲載写真よりも金山橋寄りから撮った写真です。
右奥に台田団地が見えています。


写真:桜と柳瀬川

 

柳瀬川を渡った所沢側でシートを広げてお花見している人もいますね。

対岸から望むと、桜色の帯が長く続いていて、みごとです。


写真:桜と柳瀬川2

写真は、城前橋寄りの場所から撮ったものです。

桜の左手にサイクリング道路としてつくられた道が写っています。

川沿いにはいつも、カワセミの飛来を待つカメラマンたちの姿があります。

この土手の道を進んで、金山調整池まで行ってみましょう。


写真:桜と新緑

 

桜と、新緑の明るい色合いが広がっているのが見えます。

 

柳瀬川の桜。

シートを広げてお弁当を食べながら愛でるもよし。
なにも持たないでふらり散歩に出かけて眺めるもよし。
大がかりにお出かけしなくても、桜を、自然を堪能できる。
これも清瀬の良いところではないでしょうか。

この春、あなたも柳瀬川沿いを歩いて桜を楽しんでみませんか。

*カラー写真はいずれも2010年撮影


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